オーブンで作るタラッサコのカネーデルリ

canederli con tarassaco タラッサコのカネーデルリ

カネーデルリ(canederli)とは固くなったパンと牛乳、卵を混ぜ合わせて茹でたお団子のような料理で北イタリア、チロル地方の伝統料理。 今日の一皿はこのカネーデルリにイタリア語でタラッサコと呼ばれる西洋タンポポを加えたもの。 タラッサコはイタリアではメルカート(市場)では普通に野菜として売られていて、デトックス食品としてもよく知られているんですよ。 さて、通常カネーデルリとは材料を混ぜ合わせて沸騰した湯で茹でるのが基本。 これを今回はオーブンで焼いてみたんです。 これが大正解で重たさの全くない、ふわふわで口どけのよい軽いカネーデルリが出来上がってしまいました。 苦みのある野菜が苦手な子供用に半分はカネーデルリの材料の大定番、スペックという南チロル地方の燻製生ハムで作ったけれど、このように好みの野菜やハム、チーズを加えていろいろアレンジしてみるのもおもしろいですね。 レストランで食べるカネーデルリとはひと味違う、ふんわりフワフワのカネーデルリ。 こんなのが食べられるのは、やっぱり家庭料理の醍醐味でしょうね。 材料 …

人参の葉のフリッテッレ

人参の葉のフリッテッレ

人参の葉っぱはビタミンC、E、K、葉酸やカルシウム、マグネシウムなどを豊富に含む、とても栄養価の高い食材。 捨てるのは勿体ないので天ぷらなどにして食べる人も多いかと思う。ただ、あの独特の青臭さがあって、なかなかいっぱい食べられないのもちょっと本音。 そこで思いついたのが人参の葉っぱとアンチョビを合わせて、フリッテッレにしてみよう。 フリッテッレとは小麦粉と水を混ぜ合わせた生地に野菜などを加えて揚げた、イタリア版かき揚げのような料理。かき揚げよりも生地の量が少し多くてふんわり、さっくりしているのが特徴です。 このふんわり感を出すのに加えるのが少量のベーキングパウダー。無ければ少しふんわり感は低くなるけれど、省略してもOK。 そしてこの一皿で人参葉の次に重要なのがアンチョビの存在。 アンチョビを加えることで、みごとにあの青臭さがなくなり、とっても美味しい味のアクセントにもなるんですよ。 この人参の葉っぱとアンチョビのフリッテッレ。 “美味しくって簡単、おまけに身体にいい” なんて、これちょっとおススメですよ。 …

risotto agli asparagi

ピンクアスパラガスのリゾット

ピンクアスパラガスとはあまり聞きなれないアスパラだろうけれど、こちらイタリアでもかなり珍しい品種。 今日の一皿はこのピンクアスパラを使ったとっても美味しいリゾット。 ピンクアスパラガスはホワイトアスパラガスにとても近い味なので、ホワイトアスパラで作ってももちろん美味しくます。 そしていつものようにリゾットにはブイヨンを使うのだけれどこのピンクアスパラのリゾットには肉のブイヨンがお勧め。 野菜のブイヨンの優しい味でも美味しいかもしれないけれど、アスパラガスとお米だけのシンプルな材料なので、野菜のブイヨンでは少し深みが足りないかな、と思います。 このピンクアスパラの産地の収穫祭で食べたリゾットも肉のブイヨンの味がしたのでここは素直に再現してみました。 ブイヨンは市販のものを使ってもいいし、時間があれば手作りしてみるのもいいですよ。 そしてリゾットにかけるチーズはイタリア料理ではお馴染みのパルミジャーノ・レッジャーノよりもグラーナ・パダーノというパルミジャーノよりもまろやかな味のチーズが合います。理由は簡単、その方が繊細なアスパラガスの味とバランスがとれるから。 とは言っても手に入らなければパルミジャーノでも、もちろんOK。 この時期だけのお楽しみのアスパラガス。 …

カルチョーフィのフリット carciofi

カルチョーフィのフリット

イタリアで春になるとどこでも見かける野菜、カルチョーフィ。 日本ではアーティチョークという名で聞いたことがある方もいるかもしれないこの野菜、イタリアでは実に様々な食べ方をしているんです。 本日の一皿はこのカルチョーフィのフリット。 さっくりとした衣と柔らかなカルチョーフィの食感がなんとも癖になる美味しさです。 カルチョーフィは下ごしらえが少し面倒と思われがちだけれど、慣れてしまえばそれほど大した作業ではないんですよ。 フリットの衣はシンプルに薄力粉、塩、水。そこへ少しベーキングパウダーを加えることでふんわり&サックリが増すけれど、無ければ省略OK。 もうひとつのちょっとしたコツとしてはよく冷えた炭酸水を使うと、簡単にサクサクに揚がりますよ。 揚げたてに軽く塩をまぶして口に放り込むと、止まらなくなること間違いなし。 もちろん、よく冷えたプロセッコや白ワインも忘れずに! カルチョーフィ(アーティチョーク)のフリットの作り方 …

ボローニャ風ラザニア

ボローニャ風ラザニア

ラザニアは日本でもお馴染みのイタリア料理の一つで、イタリア語ではラザーニャ(lasagna)、ラザーニェ(lasagne)と呼ばれ、もちろんイタリア人も大好きな料理。 次からこのボローニャ風ラザニアやイタリアのいろいろなラザニアについて本場イタリアより解説していきますね! ボローニャ風ラザニアとは? ボローニャ風ラザニアとはパスタ生地、ラグーソース、モッツァレラにパルミジャーノなどのチーズとベシャメルソース(ホワイトソース)を層になるように詰めて焼き上げたイタリアでも一番スタンダードなタイプのラザニアです。 今回のレシピは材料もシンプルで作りやすいものですが、各工程を丁寧に作れば抜群に美味しいものができるんです。ここではパスタ生地を作るところから説明していますが、もちろん市販のラザニアシート、パスタ生地を使えばもっと簡単に手軽に出来ますよ! また、一度作り方をマスターすればラグーソースを工夫したり、チーズを変えてみたり、とオリジナルのレシピを作っても楽しいですね。 イタリアのいろいろなラザニア 他にもラザニアの本場、イタリアにはいろいろなレシピが存在するんです。 もう一つ、ラザニアで有名なナポリ版はベシャメルソースが入らずリコッタチーズを使用し、ラグーソースに加えて小さな肉団子(イタリア語でポルペッティーネ/polpettine)や茹で卵を加える家庭が多いです。 その他の地域ではトマトソースの入らない白いラザニア(イタリア語でイン・ビアンコ/in …

カルチョーフィ(アーティチョーク)のパスタ

カルチョーフィとトマトのパスタ

秋から春にかけてイタリアのメルカートには必ずある食材、カルチョーフィ(アーティチョーク)を使った美味しいパスタが今日の一皿。 イタリアには実に様々なカルチョーフィの品種があり、その数は数え切れません。 今回使ったのはプーリア州の品種だけれど、これ以外のカルチョーフィを使ってももちろん美味しくできますよ。 このパスタ、作り方自体は簡単なのだけれど、ちょっとだけ面倒なのがカルチョーフィの下処理。でも慣れてしまえば簡単なのでぜひ挑戦してみて下さい。一度食べればカルチョーフィの美味しさの虜になるはずですよ。 この一皿の唯一のポイントとしては、カルチョーフィが柔らかくなるまでしっかりと煮ること。 こうすることでソースにもカルチョーフィの香りが移り、とっても美味しくなるんです。 イタリアのとっても美味しい春のパスタ。 意外と簡単に出来るので、一度ご家庭でも味わってみてはいかがでしょうか? カルチョーフィとトマトのパスタの作り方・レシピ 材料 …

アスパラガスのトルタ・サラータ

アスパラガスのチーズケーキ

アスパラガスを使ったとっても美味しいケーキが本日の一品。 ケーキと言っても、甘くなく、チーズがたっぷりと入ったもの。 子供のおやつ、もしくは白ワインやプロセッコにもよく合うので、持ち寄りパーティーにもピッタリですよ。 今回使ったチーズはすりおろしたパルミジャーノとマースダムというオランダのチーズ。 個人的にはスイスのエメンタールやオランダ系のチーズがこのケーキに合うんじゃないかと思います。 もちろん、この辺は好みの問題なので手に入る好みのセミハードタイプのチーズを使えばOK。 そしてもう一つ、南イタリアのお菓子の特徴はバターを使わず、オリーブオイルを使用すること。 こうすることでたっぷりのチーズが入っているのにバターケーキのような重たさが出ないんです。 作り方も簡単で、全ての材料をグルグルと混ぜていくだけ。 出来上がりはたっぷりと入ったチーズでしっとり、どっしりとした食感。 …

cous cous

トマトとキュウリの地中海風クスクス

春から夏にかけて食べたくなるクスクスのサラダが今日の一皿。 クスクスとはアフリカ北部やシチリア、地中海沿岸の地域でよく食されるそぼろ状の小さなパスタで、通常のパスタとの違いは茹でるのではなく、熱湯でふやかして作ること。 そしてクスクスに和えるのはシンプルにトマトとキュウリ、オリーブ、チーズをたっぷりのオリーブオイルでマリネしたもの。そこへ爽やかな香りをプラスするミント、味のアクセントになるケイパーも加えよう。 地中海料理には欠かせないニンニクでの香りづけも忘れずに。 この一品、上の写真のようにサーブしてもいいし、混ぜ合わせてタッパーに詰めれば行楽シーズンのお弁当にもなりますよ(実際に我が家ではこのクスクスがトレッキング弁当の定番)。 その他にも、器に移してすぐに食べられるので、持ち寄りパーティーなんかにもピッタリ。 材料を切って和えるだけのこのとっても簡単なクスクスの一皿。 新たなお弁当のメニューとしてもいかがでしょうか? トマトとキュウリの地中海風クスクスの作り方 材料 …

スイスチャード(ビエトレ)

ビエトラ / ビエトラ・ダ・コステ(スイスチャード)

イタリアではとってもポピュラーでお馴染みの野菜、ビエトラ。 ビエトラとはどんな野菜? どうやって食べるの? 次から詳しく解説していきますね! ビエトラ(スイスチャード)とは? ビエトラ(bietola) とは、日本ではスイスチャードやフダンソウとも呼ばれている、ホウレンソウと同じアカザ科の野菜。 味はホウレンソウと似ていて、ホウレンソウよりも甘味がやや強いです。日本名のフダンソウ(不断草)という名前からもわかるように、一年中、不断で栽培が可能のため旬は一年を通して。 ビエトラにはいろいろな種類があり、黄色や赤のカラフルなタイプは日本で流行ったスイスチャードおにぎりでもお馴染みですね。 他にも芯が太く厚みのあるコステ(coste)というタイプもイタリアではよく見かけます。コステとはイタリア語で ”芯、葉の主脈” という意味。その名の通り、白い芯の部分が占める割合が大きい。大きさは30㎝前後のものが一般的でグラタンの具材などにすると芯の部分の甘味と食感が味わえて美味しいです。コステの小さめのタイプのものは小さなコステと言う意味のコスティーネと言う名でも呼ばれます。 ビエトラ …

プンタレッラとレモンのパスタ

プンタレッラとレモンのパスタ

プンタレッラは爽やかな苦みとカリッとした食感が癖になるイタリア野菜。 チコリの一種のカタローニャという野菜の新芽のことで、イタリアでは冬から春にかけて出回る季節の食材です。 今日の一皿はこのプンタレッラを使ったパスタ。 細切りにしたプンタレッラをしんなりと炒め、レモン汁を加えたものでプンタレッラの苦みとレモンの酸味が合わさってとても美味しい。 そして仕上げにすりおろすのはリコッタ・サラータというリコッタチーズを塩漬け、熟成させた、塩味がよく効いたチーズ。 といっても日本では手に入りにくいので、無ければパルミジャーノやその他の硬質チーズでも美味しく出来るので大丈夫ですよ。   イタリア旅行やイタリアンレストランで食べたことがあるかも知れない、このプンタレッラ。 サラダにする以外に、こんなパスタにしても美味しいですよ。 プンタレッラとレモンのパスタの作り方 …

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