日本でもすでにお馴染みの食材となりつつある アンチョビ。
このアンチョビとは一体どんな食材なのか?どうやって食べるの?
アンチョビの本場イタリアより、美味しい食べ方やアンチョビを使った絶品レシピを紹介したいと思います。
アンチョビとは?
アンチョビとは、カタクチイワシを塩漬にして熟成させたもの。旨みが強く、少し料理に使うことで簡単に美味しさがUPするので、イタリア料理にはよく登場するお馴染みの食材です。
カタクチイワシそのもののことを、イタリア語ではアッチューゲ(acciughe)といい、塩漬けのまま売られているものはイタリア語ではアッチューゲ・ソット・サーレ(acciughe sotto sale)と呼ばれます。
イタリアでは上の写真のように塩漬けのまま量り売りされていたり、塩漬けしたものを開いてオイル漬けにされた小瓶タイプのものも一般的です。オイル漬けのものは骨がすでに取り除かれていて、そのまま料理に使えるので便利。こちらはオイル漬けと言う意味のアッチューゲ・ソット・オーリオ(acciughe sott’olio)と呼ばれます。

またその他にもペースト状にしたアンチョビがチューブタイプの容器で売られて、これも少しだけ使いたい時などにも便利。
アンチョビを使った料理はイタリア全土にあり、そのままブルスケッタの上のせて食べたりパスタにしたりと様々な食べ方があります。塩漬けにして長期保存できるため海のないピエモンテ州の料理にもよく登場します。
ピエモンテの郷土料理であるバーニャ・カウダにもその昔、リグーリアから運ばれてきたアンチョビが使われていたそう。
またイタリアン・パセリとアンチョビから作るソース、バニェット・ヴェルデもピエモンテのもの。その他にもヴェネト州の有名なパスタであるビーゴリ・イン・サルサなど各地にいろいろなアンチョビ料理があり、イタリア料理にはなくてはならない存在なんです。
アンチョビってどうやって作られるの?
まず水揚げされたカタクチイワシは新鮮なうちにすぐに頭と内臓を取り除いて樽の中にイワシと岩塩を層になる様に交互に漬けていきます。そのまま2~6カ月ほど熟成させたものがアンチョビとなります。
ちなみにこのままさらに1-3年ほど熟成させると樽の上部に旨みの詰まったエキスが溜まってくるのですが、それが “コラトゥーラ(colatura)” と呼ばれるイタリアの魚醤。こちらも濃厚な旨みのエキスですのでイタリアではパスタに使ったり、旨み調味料として使われます。

イタリア・ヨーロッパのアンチョビの産地
イタリアでは特にシチリア産やリグーリア産のものがよく知られています。イタリア以外ではスペイン北部のカンタブリア海産のアンチョビも高品質なアンチョビとして有名。
カンタブリア産のアンチョビは身がふっくらと大きく味が良いことで知られているのですが、実はスペインにアンチョビ作りを広めたのはイタリア人なんです。
1800年代後半にイタリアで漁獲量が減った時期にイタリアより豊富な海の資源を求めてやってきたイタリア人たちがアンチョビ作りを広めたのがスペインでのアンチョビ生産の始まり。実際に今でもスペインでのアンチョビ生産はイタリア移民が設立した会社が多いんですよ。
アンチョビの食べ方
オイル漬けのものは瓶から取り出してそのまま使えますが、塩分がかなりきいているので 料理に使う際は塩加減に注意して下さい。塩漬けのものは以下の処理をしてから料理に使って下さい。
アンチョビの下処理の仕方

1)アンチョビのッ表面についている岩塩を流水で洗い落とす。

2)アンチョビを手で開き、中央の骨を取り除く。この処理をした後、いろいろな料理に使えます。
アンチョビのレシピ集
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