ボラージネ(ボリジ)のリグーリア風ラビオリ

ravioli di borrag ボラージネ(ボリジ)のラビオリ

ボラージネ(borragine)とは日本語でボリジ、ルリジサと呼ばれるハーブの一種。 イタリアの野原にはよく生えているハーブの一種でたまにメルカートで野菜として売られていたりもする食材です。 葉には細かなトゲがあり、ほんのりとキュウリのような香りがするのが特徴。スカイブルーの可愛らしい花は砂糖漬けにしてお菓子の飾りにも使われたりするんですよ。 この野性味あふれるボラージネで作るのはリグーリアの郷土料理として知られるボラージネのラビオリ。 ラビオリの具材にはプロシュットクルード(生ハム)を入れるレシピもあるけれど今回はボラージネの香りを生かしたかったのでシンプルにボラージネとリコッタ、ペコリーノチーズを合わせたものに。   そしてラビオリにかけるソースはバター、セージ、クルミの定番ソース。   トスカーナやシチリア料理ほど有名ではないので、リグーリア料理と聞いても思いつくのはジェノベーゼソースとフォッカッチャ程度でピンと来ない方も多いかもしれない。   …

cicoria ripassata

チコリ(タラッサコ)のリパッサータ

リパッサータ/リパッサートとは? チコリ(イタリア語でチコリア)を使ったイタリアでの一番簡単で定番の食べ方がこのリパッサータ(ripassata)。リパッサータとは野菜を茹でてからオリーブオイルとニンニク、唐辛子等で炒めた料理のことでイタリアのレストランでも付け合わせとしてお馴染みです。 ※リパッサータは形容詞ですので野菜の名前が女性形、男性形、複数形かによってリパッサータ/ト/テ/ティと語尾が変化します。 このチコリのリパッサータは肉料理や魚料理の付け合わせとして食べても美味しいし、パンに乗せて食べたりもします。これに美味しいイタリアのチーズやハム類を合わせて簡単なランチにしたりもするんですよ。 今回使った野菜はチコリですが、タラッサコと呼ばれる西洋タンポポでも美味しいし他のチコリや野菜でももOK。 チコリというと薄緑のあのチコリを思い浮かべるかもしれないけれどイタリアのチコリって実はいろーんな種類があるんですよ。 作り方はいたって簡単なこのチコリのリパッサータ。 チコリの軽い苦みにたっぷりのオリーブオイルとニンニク。 これだけで美味しいイタリアンな一品の出来上がり! チコリのリパッサータの作り方 …

scones スコーン

溶かしバターで作る簡単スコーン

スコーンにクロテッドクリーム、そして美味しい紅茶、、、。 イギリスのアフタヌーンティーをイメージすると、このスコーンを思い浮かべる人も多いと思う。   さてこのスコーン、通常は冷えたバターを角切りにして小麦粉とすり合わせながら作るんだけれど、私の作り方は溶かしバターで作るやり方。      このやり方だとスコーン作りによく使われるフードプロセッサーも不要だし、本当にあっという間に出来てしまう。 朝の寝ぼけ頭でぼーっとしながらでも作れてしまう簡単さ。 実際に我が家ではスコーンはよく朝食に登場するんです。 面倒な生地の型抜きもなし、包丁で四角くカットするだけ。そして作業台も使わない。焼くときに使うオーブンシートの上でチャチャっと作ってそのままオーブンへ!と洗い物も少ないので本当に簡単。   …

biscotti di granosaraceno そば粉のクッキー

そば粉のクッキー

蕎麦といえば和食、日本のイメージだけれどもイタリアのアルプス地域でも実は蕎麦がよく食されているんです。例えばロンバルディア州のポレンタ・タランニャや蕎麦粉のパスタのピッツォッケリなど。 今日のおやつはオーストリアとの国境付近、トレンティーノ・アルト・アディジェ(南チロル地方)の蕎麦粉のクッキー。 Visualizza questo post su Instagram Un post condiviso …

セロリ葉ジェノベーゼのパスタ / SPAGHETTHI AL PESTO DI SEDANO

セロリ葉ジェノベーゼのパスタ

セロリの葉、というと通常は捨てられてしまう部分。   今日の一皿はこのセロリの葉が主役。   “ジェノベーゼ”というとバジル、松の実、パルミジャーノ、オリーブオイルのペスト・アッラ・ジェノベーゼが有名だけれど、これをセロリの葉で作ってみたのがこれ。   バジルの代わりにセロリの葉、今回は松の実の代わりにアーモンドを使用したけれどアーモンドでなくてもクルミや他のナッツ類でももちろんOK。 これらの材料をオリーブオイル、パルミジャーノとともにブレンダ―でペースト状にするだけで完成。火を使わずに出来るのでパスタを茹でている間の10分程度で十分作れてしまう簡単さも嬉しい。   後は茹でたパスタとそのゆで汁少々とともに和えればあっという間にとっても美味しい一品に。 …

sarde in saor サルデ・イン・サオール

サルデ・イン・サオール(イワシと玉ねぎのヴェネツィア風酢漬け)

サルデ・イン・サオールとは? サルデ・イン・サオール(sarde in saor)とは揚げたイワシを炒めた玉ねぎ、レーズン、松の実とともに酢漬けにしたヴェネツィアの郷土料理。 サルデ(sarde)とはイタリア語で鰯のことでサオール(saor)とはヴェネツィアの方言で “味、風味、フレーバー” という意味。その名が示す通り、玉ねぎの甘味とお酢の酸味が効いたとても美味しい一品です。日本の南蛮漬けにも少し似ていますね。 この料理はもともと中世の時代に魚をより長く保存できるようにと考えられた料理で、今ではベネチアのバーカロ(bacaro)と呼ばれる居酒屋やオステリアでワインのあてとして欠かせない存在。レストランでは前菜としてもお馴染みです。 ベネチアではたっぷりの玉ねぎが重要な材料で、伝統的には “玉ねぎはイワシの2倍の量” と言われます。 またベネチアでは一般的な茶色い皮の玉ねぎではなく香りも穏やかで甘味の強い白玉ねぎを使いますが、もちろん普通の玉ねぎで作っても美味しくできますよ。 …

ロマネスコ

ロマネスコのおいしい食べ方とレシピ集

ロマネスコの本場はイタリア。現地イタリアではどんな風にロマネスコを食べているのでしょうか? イタリア式の食べ方や、一瞬で出来る子房への切り分け方、レシピ集を紹介していきますね! ロマネスコとは?- 味・旬・栄養素 – ロマネスコとはイタリアが原産のアブラナ科の野菜。ロマネスコ(romanesco)とはイタリア語で “ローマの” という意味でイタリアではブロッコロ・ロマネスコ(broccolo romanesco)やカーボロ・ロマネスコ(cavolo romanesco)と呼ばれ、どこのスーパーでも売っているとても一般的な野菜です。 …

baccalà alla vicentina バカラ・アッラ・ヴィチェンティーナ ストッカフィッソのヴィチェンツァ風

バカラのヴィチェンツァ風煮込み(バカラ・アッラ・ヴィチェンティーナ)

イタリアの棒鱈である“ストッカフィッソ” で作るこの絶品料理。 一体どんな一品? どうやって作るの? 次から詳しく解説していきますね! バカラのヴィチェンツァ風煮込み(バカラ・アッラ・ヴィチェンティーナ)とは? バカラのヴィチェンツァ風煮込みとはイタリアの棒鱈であるストッカフィッソをたっぷりのオリーブオイル、牛乳、アンチョビと玉ねぎで煮込んだ北イタリア、ヴィチェンツァ(ヴェネト州)の郷土料理。イタリア語ではバカラ・アッラ・ヴィチェンティーナ(baccalà alla vicentina)と呼ばれます。 この料理名にあるバッカラ(バカリャウ)とは本来は塩漬にして長期保存できるようにした鱈(タラ)ですが、ヴェネト州では棒鱈であるストッカフィッソのことをバカラ(bacalà)と呼ぶため、ストッカフィッソを使用するにもかかわらずバカラの名前がついています。 ちなみにイタリア語でこのバッカラはbaccalàと書きますが、ヴェネト州ではbacalàとcが一つ抜けて発音もバカラと変わるのはイタリアではよく知れたことなんですよ。ちょっとややこしいですね。 …

エンダイブ indivia

【エンダイブ/スカローラ】美味しい食べ方とレシピ集

日本ではまだまだ馴染のないイタリア野菜、エンダイブ。 このエンダイブ(スカローラ)の美味しい食べ方について、本場イタリアより解説していきますね! エンダイブ/スカローラとは? -味・旬・栄養素 エンダイブとは和名キクチシャ、にがチシャと呼ばれる地中海沿岸が原産のキク科の野菜。ラディッキオと同じくチコリの仲間でシャキシャキとした食感と独特の苦みが特徴です。イタリア語ではインディヴィア(indivia)と呼ばれ、どこのスーパーでも売っているとてもポピュラーな野菜です。 通常は収穫前に外側の葉で覆うようにして縛り、内側の葉に光を当てないようにして軟白栽培をするため、内側の葉は白っぽい色をしています。こうして光を当てないことで苦みを抑え、葉が柔らかくなるんです。 イタリアでは外側の緑の部分は加熱用に、中心部の白い部分は苦みが少なく柔らかいのでサラダ等の生食用に、と使い分けるのも一般的です。 エンダイブの種類 エンダイブには大きく分けて2種類あり、一つは上の写真のように細かい切れ込みが入ったタイプで主にサラダなど、生食に向いているタイプ、イタリアでは “縮れたエンダイブ” …

pizza di scarola スカローラのピッツァ

ナポリ風スカローラのピッツァ

ピッツァと言ってもあのピッツァじゃないですよ。 とっても美味しいこのスカローラのピッツァとは一体どんな料理? 次から詳しく解説していきますね! ナポリ風スカローラのピッツァとは? ナポリのクリスマス・イブになくてはならない一品がこれ、ピッツァ・ディ・スカローラ(ナポリ風スカローラのピッツァ)。 ピッツァと名前につくのだけれど、一般的にイメージするピッツァとは異なりキッシュのように中に詰め物をしてやくのが特徴。ナポリの方言ではピッツ・エ・スカロール(pizz’ e scarol)と呼ばれます。 中に詰める野菜で欠かせないのがこのスカローラというイタリア野菜。スカローラとはチコリの仲間でエンダイブの一種。サクサクした食感とチコリ特有の苦みが特徴でイタリアではこうして加熱調理して食べるのも一般的な野菜です。 このスカローラをアンチョビ、松の実、干しブドウ、ケイパー、オリーブで炒めたこの具材はピッツァの中身にせずともそのまま食べてももちろん美味。アンチョビやオリーブの塩味に干しぶどうの甘味というのは本当によく合います。 …

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