日本でもすでに定番野菜の一つとなったパプリカ。
イタリアはヨーロッパでもパプリカをよく食す国なのですが、そのイタリアではどんなパプリカがあるのか?
次から解説していきますね!
イタリアのパプリカとは? 味・旬・栄養素
パプリカはナス科トウガラシ属の野菜で原産地は中央から南アメリカ。コロンブスのアメリカ大陸発見後、パプリカはヨーロッパへもたらせ今ではイタリア、スペイン、フランスをはじめヨーロッパ諸国で広く普及している野菜です。
パプリカの味はピーマンに比べて甘味が強く、肉厚で苦みが少ないのが特徴。一年を通して流通している野菜ですが本来の旬は夏です。
栄養素としてはビタミンC、ビタミンE、β-カロテン(特に赤パプリカで豊富)、葉酸などの各種ビタミン・ミネラルが豊富な野菜です。
パプリカの種類
イタリアには実に様々なパプリカがあり、イタリアでよく見る一般的なパプリカは日本のものよりも2~3倍ほどの大きさがあります。
その他にもコルノ(corno)と呼ばれるツノの形をしたタイプや小さく丸いトンド(tondo)タイプなど多くの品種が存在します。いずれのタイプも熟成具合によて緑~赤へと色が変化していきます。
色別の味の特徴としては緑~赤へと色が変わるにつれて甘味が強くなります。緑のパプリカはカリッとした食感とみずみずしさが高いためイタリアではサラダなどの生食用によく使われます。
イタリアのパプリカの種類
日本でよく見るものより2~3倍の大きさがあり色は緑、黄色、赤と成熟具合により変化します。肉厚で水分が多く、どんな料理にも使える万能タイプ。また北イタリアのピエモンテ州ではカルマニョーラ産やアスティ産のクアドラート(quadrato)というキューブ状の日本のパプリカと似た大きさの品種があり、イタリアでもよく知られています。
20㎝程度の長さで実が薄くカリッとした食感と引き締まった味が特徴。焼きパプリカにしたり乾燥させて使ったりするタイプのパプリカです。水分量が少なく乾燥させるのにも向いているタイプです。
コルノ(ホルン、角)というタイプのパプリカ。このコルノタイプで有名なのは南イタリアのバジリカータ州のセニーゼ産のものがあります。セニーゼ産のパプリカは乾燥させたものがとくによく知られています。
実が締まっていて詰め物をしてオーブンで焼くのに最適なタイプ。
日本の獅子唐辛子(ししとうがらし)とよく似たタイプのパプリカ。日本のピーマンのような軽い苦みがあります。このフリッジテッリは一般的には加熱調理して食べられます。
東欧のハンガリーもパプリカ大国。こちらはハンガリーでよく見る緑や黄色のパプリカです。グヤーシュなどのハンガリー料理には欠かせないパプリカです。辛味のあるものからスイートタイプまでハンガリーにも様々なパプリカがあります。
パプリカの加工品
コルノタイプのパプリカを乾燥させたもの。アブルッツォ州アルティーノ産やバジリカータ州のセニーゼ産のものはイタリアでもよく知られています。煮込み料理等に使うと風味が増して美味しいですよ。
乾燥パプリカをパウダー状にしたもの。辛味のないスイートタイプは魚介の煮込み等に少し入れると風味が増します。
南イタリアのバジリカータ州セニーゼ産のパプリカを乾燥させ、油で揚げたもの。そのままスナックのように食べても美味しいです。
パプリカの食べ方
ヘタ、種、ワタを取った後はいろいろな料理に使えます。生でサラダでも、また加熱してもどちらでも美味しく食べられるのがパプリカの特徴。
イタリアでは緑や黄色などのパプリカはサラダなどの生食用に、黄色、赤のパプリカは加熱調理されることが多いですが、もちろんそれにとらわれることなく自由な使い方が出来ます。
パプリカのレシピ集
料理名をクリックするとレシピのページに移動します。
生パプリカを使ったレシピ
パプリカを真っ黒になるまで焼く“ロースト・パプリカ”。シンプルなのにとっても美味しいイタリアのパプリカ料理の定番です。
イタリアでのパプリカの定番料理の一つ。炒めた玉ねぎとパプリカ、トマトを煮込んだイタリアのマンマの味。
パプリカのソテーに目玉焼きを乗せた子供から大人までみんな大好きなイタリアの家庭料理。
細切りの鶏むね肉とパプリカを炒めるだけの簡単料理。にんにくレモン醤油味でごはんのおかずにもピッタリ!
パプリカの定番料理のひとつ、肉詰め。いろんなタイプのパプリカで出来ます。
バッカラというイタリアの塩漬け鱈と焼きパプリカを合わせたアブルッツォ州の郷土料理。鱈とパプリカってこんなりあうんだと気づかされる一品。
ミニトマトのような小さなパプリカで作るリピエノ。前菜やワインのお供にピッタリ。
東欧ブルガリアの有名なサラダ。使うチーズはフェタチーズで代用できます。
乾燥パプリカ・パプリカパウダーを使ったレシピ
魚介の煮込みにパプリカを使うのは南イタリアのアブルッツォ州の特徴。パプリカパウダーを少し加えると風味がグッと増します。
スペインのバルに欠かせないタパスの一つ。タコとジャガイモと日本で簡単に手に入るもので作れる一品です。
イタリア パプリカこぼれ話
インスタグラムではイタリアのパプリカに関するいろんな話を写真とともに紹介しています。
インスタグラムではアブルッツォ州のアルティーノで毎年開催されるパプリカ祭りの様子を載せています。パプリカミュージアムを訪れた際の “ちょっと考えさせられる話” も書いています。
こちらは南イタリアのバジリカータ州を訪れた際の旅日記。現地で食べたものも載せていますよ!
こちらの投稿はヨーロッパにおけるパプリカの歴史や普及、および分布について、ふと気になったことを書いています(半分ふざけてますが 笑)。