ブルガリアの料理、ショプスカ・サラダ。
ショプスカ(shopska)とはブルガリアの東部の “ショプルク(Shopluk)地方の” という意味で、その名のとおりこの地方が発祥のサラダ。
暑い夏にさっぱりと食べれるこのサラダに欠かせないのはシレーネ(sirene)というチーズ。ギリシャのフェタチーズとよく似たフレッシュタイプのチーズで少し酸味があり塩味が効いている。フェタチーズが羊やヤギのチーズがベースであるのに対してこのシレーネは水牛のミルクから作られるのが特徴。とは言ってもシレーネはまず日本で手に入らないチーズなのでフェタチーズでも代用OK。
このシレーネにトマト、キュウリ、そしてパプリカを和えてのがこのショプスカサラダ。ただしパプリカは生ではなく、真っ黒になるまで焼いてから皮を剥いたローストパプリカ。このローストパプリカは地中海料理ではよく登場する料理でもちろんイタリアでもよく食べられる、地中海版 “焼きなす” といった感覚で夏の定番の一つ。
この料理、ブルガリア人の友人が教えてくれたものでブルガリアに里帰りする度に私達一家へブルガリアのワインやチーズやサラミなどの食材を持ってきてくれる。そんなお土産の中にこのシレーネがあったのでこのショプスカサラダを作ってみたというわけ。

そしてこのレシピが生まれた歴史を調べていると面白ことを見つけた。
このレシピが生まれたのはブルガリアがソ連の支配下にあった時代で、数人のシェフ達が国より観光産業を発展するために(旧ソ連時代に観光業があったのかという素朴な疑問は残るけれど。。)ブルガリアのオリジナルレシピを開発せよ、とのミッションを受けて作ったレシピの一つ。ソ連が崩壊後に数あるレシピの中で唯一現在でも一般家庭でよく食べられているのがこのサラダ、と言われている。
日本ではブルガリアといえばヨーグルト、くらいにしかイメージのない国だけれどこうして調べてみるとなかなか興味深いことがたくさんある。
もちろん、料理だってね。
ingredietns (4人分)
- シレーネチーズ(or フェタチーズ)250g
- トマト 4個
- キュウリ 2本
- 赤パプリカ 2個
- 紫玉ねぎ ½個
- イタリアンパセリ 少々
- サラダ油
how to cook
- パプリカは洗ったあと水分を拭き、フライパンやトースターもしくは直火で真っ黒になるまで焼く。焼けたら布や新聞紙などでくるみ5分ほど置いておく。その後皮を剥き細く切り裂いていく。
- トマト、キュウリは2㎝程度の大きさに、玉ねぎはスライスする。
- ボウルにトマト、キュウリ、パプリカを入れサラダ油を加え、混ぜ合わせる。※チーズの塩分があるので塩は加えなくてもよい。
- チーズを手で崩しながら入れて、イタリアンパセリも散らせて出来上がり。冷蔵庫でよく冷やして召し上がれ!