基本の手打ちパスタ

基本の手打ちパスタ

イタリアのパスタについて

イタリア料理になくてはならない存在、パスタ

イタリア半島、北から南とイタリアには数えきれないほどのパスタがあるのですが、基本的な手打ちパスタの材料は至ってシンプル。

主な材料は、小麦粉と水

イタリアのパスタには使う粉にも地域性があり、北イタリアでは一般的にグルテン含有量の少ない軟質小麦の粉を使用するのに対して南イタリアで硬質小麦の一種でグルテン含有量の多いデュラム小麦のセモリナ粉を使うのが特徴です。

 

セモリナ粉
(左) セモリナ粉 淡い黄色で粒子の粗い粉です (右) 軟質小麦の小麦粉(日本の薄力粉も軟質小麦の粉ですがイタリアの軟質小麦の粉はグルテンの量が日本の中力粉に近くなります)

 

どのパスタにどの粉を使うのか?

それぞれの小麦粉の特徴と扱う際の注意点についてはレシピの下で詳しく説明していますので、興味のある方はぜひ読んでみて下さい。

 

 

さて、前置きはこの辺で。

次は本題の手打ちパスタの作り方を説明しますのでどうぞチャレンジしてみて下さい。

家庭で打ったパスタというのはやはり格別の味ですよ!

 




 

手打ちパスタの作り方

材料 (4-5人分)

卵無しのシンプルなパスタ

  • 小麦粉(強力粉、デュラムセモリナ粉など) 400g
  • 水 200㎖
  • オリーブオイル 少々
  • 塩 ふたつまみほど

※基本的に粉100gに対して水50㎖の割合です。

※薄力粉で作る場合は仕上がりがベチャっとしたパスタになりますので下記の卵入りの生地をおすすめします。卵を使う理由はレシピの後で詳しく書いています。

 

 

卵入り生地のパスタ(タリアテッレ、ラザニアなど)

  • 小麦粉(薄力粉、強力粉、デュラムセモリナ粉など) 400g
  • 全卵 4個
  • オリーブオイル 少々(無くてもいいです)
  • 塩 ふたつまみほど

※基本的に粉100gに対して卵1個の割合です。

※粉の配合は好みで変えてOKですがまずは強力粉と薄力粉を半々で作ってみるのがよいかと思います。薄力粉が多ければ歯切れのよいパスタに、強力粉が多ければコシの強いバスタになります。ただし薄力粉のみではイタリアのパスタの食感とは違うものになりますので強力粉を多少加えることをお勧めします。

※キタッラなどはセモリナ粉に卵の生地となります。

 

 

作り方

手打ちパスタ pasta fatta in casa
1)ボウルに粉、塩を入れてオリーブオイルを回し入れる。水(もしくは卵)を加えてフォークでかき混ぜる。
手打ちパスタ pasta fatta in casa
2)ボウルの中である程度まとまるまで捏ねる。
手打ちパスタ pasta fatta in casa
3)生地を作業台に移して滑らかになるまで力強く捏ねる。※セモリナ粉の場合、生地は少し固めで少々捏ねにくいかもしれません。この時点で水を加えると生地を休めた後に緩く、コシのない生地になってしまいますので固めの生地のまま捏ねて下さい。
手打ちパスタ pasta fatta in casa
4)生地が滑らかになったら丸くまとめてオリーブオイルを塗ったボウルの中へ戻す。
手打ちパスタ pasta fatta in casa
5)固く絞った濡れ布巾をかぶせてそのまま30分〜1時間ほど生地を休ませる。
手打ちパスタ pasta fatta in casa
6)打ち粉(分量外)をした台で麺棒で伸ばす。※200gの生地で1㎜の厚さまで伸ばした場合、直径約50-60㎝ほどになります。作業スペースによっては400g以上の場合は最初に二等分すると作業しやすいですよ。
手打ちパスタ pasta fatta in casa
7)生地を伸ばす間に何度か生地を裏返して1㎜程度、または好みの厚さまで伸ばしていく。生地を裏返すときは写真のように麺棒に巻き付けて広げながら裏返すとやりやすいです。
pasta fatta in casa
8)(タリアテッレの場合)生地をくるくると丸めて幅1㎝程度ずつ包丁等でグッと押し切るようにカットする。カットした後はくっつかないように打ち粉をまぶしておく。
pasta fatta in casa
8)これはサニェというアブルッツォ州のひし形のパスタのカット。
pasta fatta in casa
8)ラザニア生地の場合はさらに薄く、1ミリ以下になるように伸ばして下さい。

 




 

イタリアのパスタにつかう粉の特徴と地域性

-北イタリアの生パスタ-

一般的に生パスタの文化が強いのは北イタリア。一方でスパゲッティなどでお馴染みの乾燥パスタは南イタリアの文化。ちなみにイタリアの乾燥パスタメーカーはほとんど南イタリアにあるんです。

 

北イタリアのエミリア・ロマーニャ州では生パスタの中でも卵入りパスタの文化が強い地域。ラザニアタリアテッレなどが軟質小麦+卵の代表的なパスタでこのエミリア・ロマーニャのパスタとして有名です。

日本の薄力粉も軟質小麦の粉ですが、イタリアの一般的な軟質小麦の粉は薄力粉よりもたんぱく質の含有量が日本の薄力粉よりも多く、中力粉に近い粉となります。

軟質小麦の粉で作るパスタは歯切れが良いのが特徴で、例えばラビオリの生地は軟質小麦の粉で作ります。これは実はとても理にかなっていてラビオリの場合、主役は中身の具材なのでこうして中身を引き立たせる生地となっているわけです。

一般的に軟質小麦の粉を使う場合は卵を加えます。これはグルテン含有量の少ない軟質小麦の粉の場合、粉と水だけでは生地の結びつきが弱く茹でている間にパスタが崩れる危険がある、もしくはベチャっとしたパスタになってしまうから。

これを防ぐのが卵の黄身に含まれるレクチン。レクチンが生地を網目のようにつなぐ役目を果たし、茹でてもベチャっとした生地にならないパスタを作り上げます。

一般的には卵を加える場合は全卵を使用しますが、ピエモンテ州の細いスパゲッティのような生パスタのタヤリン(tajarin)は軟質小麦の粉と卵の黄身だけでつくるのパスタとしてイタリアではよく知られています。

 




 

-南イタリアの生パスタ-

一方南イタリアの生パスタとして有名なプーリア州のオレッキエッテ、アブルッツォ州のキタッラなどはいずれもデュラム小麦のセモリナ粉を使うのが特徴。デュラム小麦で作るパスタは茹であがりにコシが強く、小麦の香りがしっかりと感じるパスタとなります。

ちなみにセモリナ粉とはイタリア語ではセーモラ(semola)と呼ばれ、イタリアではどこのスーパーでも売っているお馴染みの粉。一般的な小麦粉よりも粒子が大きくざらざらとした粉で上の写真のように黄色っぽい色をしています。このセモリナ粉は捏ねるのに少々力がいりますが、このセモリナ粉を二度挽きした粉(イタリア語でセーモラ・リマチナータ/semola rimacinata)はセモリナ粉よりも扱いやすいのでこれもイタリアではよく使われます。セモリナ粉が無い場合は強力粉で代用してください

 

セモリナ粉を使う場合は卵を加えずに水だけで捏ねても茹であがりがしっかりとしまったパスタとなります。

 

 

さて、イタリアのパスタはこのように地域性があるのですがどのパスタもその地域の風土や食文化とちゃんと合うように出来てるんです。

めくるめくイタリアのパスタの世界、まず手始めに手元にある粉で簡単に出来る手打ちパスタから始めてみませんか?

きっと

「次はこうしてみよう。」

「こんな粉の配合で作ってみよう。」

と、はまること間違いしですよ!

 

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