【完全保存版!本場イタリアのレシピ集】
手打ち生パスタ 基本の作り方

手打ちパスタ pasta fatta in casa

パスタの本場、イタリア。

イタリアの家庭では今でもパスタを手打ちする家庭は多いんですよ。

そんなパスタの本場から 生パスタに使われる粉や配合、手打ちパスタ作りのコツ、生パスタのレシピ集、イタリアのパスタにおける地域性について説明していきます。

※生パスタを使ったレシピ集をご覧になりたい方はページの最後にあります。

イタリアのパスタについて

イタリア料理になくてはならない存在、パスタ

イタリア半島、北から南とイタリアには数えきれないほどのパスタがあるのですが、基本的な手打ちパスタの材料は至ってシンプル。

主な材料は、小麦粉と水

イタリアのパスタには使う粉にも地域性があり、北イタリアでは一般的にグルテン含有量の少ない軟質小麦の粉を使用するのに対して南イタリアで硬質小麦の一種でグルテン含有量の多いデュラム小麦のセモリナ粉を使うのが特徴です。

セモリナ粉
(左) セモリナ粉 淡い黄色で粒子の粗い粉です (右) 軟質小麦の小麦粉(日本の薄力粉も軟質小麦の粉ですがイタリアの軟質小麦の粉はグルテンの量が日本の中力粉に近くなります)

どのパスタに どの粉を使うのか?

それぞれの小麦粉の特徴と扱う際の注意点についてはレシピの下で詳しく説明していますので、興味のある方はぜひ読んでみて下さい。

さて、前置きはこの辺で。

次は本題の手打ちパスタの作り方を説明しますのでどうぞチャレンジしてみて下さい。

家庭で打った生パスタというのはやはり格別の味ですよ!

基本の手打ち生パスタの作り方

ここでは麺棒で作る一番基本の手打ちパスタの作り方を紹介します。パスタマシンで作る方法はパスタマシンの使い方のページに書いていますのでそちらをご参考下さい。

材料 (4人分)

卵無しのシンプルな生パスタ

  • 小麦粉(強力粉、デュラムセモリナ粉など) 300g
  • 水 150㎖
  • オリーブオイル 少々
  • 塩 ふたつまみほど

※基本的に粉100gに対して水50㎖の割合です。

※薄力粉で作る場合は仕上がりがベチャっとしたパスタになりますので下記の卵入りの生地をおすすめします。卵を使う理由はレシピの後、『イタリアのパスタに使う粉の特徴と地域性』のところで詳しく書いています。

※強力粉で作る場合は白っぽい色のパスタとなります。黄色い色味が欲しければ卵入りの生地で作ってみて下さい。パスタの黄色はセモリナ粉の色です。

卵入りの生パスタ(タリアテッレ、ラザニアなど)

  • 小麦粉(薄力粉、強力粉、デュラムセモリナ粉など) 300g
  • 全卵 3個
  • オリーブオイル 少々(無くてもいいです)
  • 塩 ふたつまみほど

※基本的に粉100gに対して卵1個の割合です。

※粉の配合は好みで変えてOKですがまずは強力粉と薄力粉を半々で作ってみるのがよいかと思います。薄力粉が多ければ歯切れのよいパスタに、強力粉が多ければコシの強いパスタになります。ただし薄力粉のみではイタリアのパスタの食感とは違うものになりますので強力粉を多少加えることをお勧めします。

※キタッラなどはセモリナ粉に卵の生地となります。

作り方

手打ちパスタ pasta fatta in casa

1) ボウルに粉、塩を入れてオリーブオイルを回し入れる。水(もしくは卵)を加えてフォークでかき混ぜる。

手打ちパスタ pasta fatta in casa

2) ボウルの中である程度まとまるまで捏ねる。

手打ちパスタ pasta fatta in casa

3) 生地を作業台に移して滑らかになるまで力強く捏ねる。※セモリナ粉の場合、生地は少し固めで少々捏ねにくいです。この時点で水を加えると生地を休めた後に緩く、コシのない生地になってしまいますので固めの生地のまま捏ねて下さい。ただし、どうしても粉っぽくて捏ねれない場合は様子を見ながら少しずつ水を足してください。小麦粉の種類によっても給水率は変わるのでその時々によって水分量を調整します。

手打ちパスタ pasta fatta in casa

4) 生地が滑らかになったら丸くまとめてボウルの中へ戻す。

手打ちパスタ pasta fatta in casa

5) 固く絞った濡れ布巾をかぶせてそのまま30分〜1時間ほど生地を休ませる。一晩寝かせてもよいですがイタリアではそこまで生地を寝かす人は正直ほとんどいません。よく寝かせば伸ばしの作業がしやすくなりますので、前日に生地だけ用意したいし場合など、その時々に応じて寝かす時間は変えればよいです。

手打ちパスタ pasta fatta in casa

6) 打ち粉(分量外)をした台で麺棒で伸ばす。※150gの生地で1㎜の厚さまで伸ばした場合、直径約40㎝ほどになります。作業スペースによっては300g以上の場合は最初に二等分すると作業しやすいですよ。我が家はいつも400ℊで作るのですが、その場合は60-70㎝程の直径になります。

手打ちパスタ pasta fatta in casa

7)生地を伸ばす間に何度か生地を裏返して0.6-1㎜程度、または好みの厚さまで伸ばしていく。生地を裏返すときは写真のように麺棒に一度巻き付け、広げながら裏返すとやりやすいです。生地を裏返す度にくっつかないように打ち粉をして下さい。

pasta fatta in casa 手打ちパスタの作り方 タリアテッレのカット

8-1)(タリアテッレの場合)生地をくるくると丸めて幅7㎜程度ずつ包丁等でグッと押し切るようにカットする。カットした後はくっつかないように打ち粉をまぶしておく。

TACCONETTI タッコネッティ、サニェ (手打ちパスタ)

8-2)これはサニェというアブルッツォ州のひし形のパスタのカット。

カットした後もパスタ同士がくっつかないように軽く打ち粉をしておく。そのまま生地を少し乾かすと よりしまった食感のパスタになりますが柔らかめが好みならこのまま茹でてOKですよ!『パスタは絶対にアルデンテ』と決めつけずに本当のイタリアの家庭では料理や好みによって自由に調整します 。

pasta fatta in casa 手打ちパスタの作り方 ラザニア生地

8-3)ラザニア生地の場合はさらに薄く、0.6mm程度になるように伸ばして下さい。

Fettuccine Alfredo アルフレッドパスタ フェットゥッチーネ・アルフレード

9)沸騰した湯に0.8-1%程度の塩を加えて茹でる。生パスタの場合は厚み、乾燥具合、大きさにもよりますが1-2分で茹で上がります。

イタリアのパスタにつかう粉の特徴と地域性

北イタリアの生パスタ

一般的に生パスタの文化が強いのは北イタリア。北イタリアの基本的なパスタ生地は軟質小麦+卵の生地です。

北イタリアのエミリア・ロマーニャ州では生パスタの中でも卵入りパスタの文化が強い地域。ラザニアタリアテッレなどが軟質小麦+卵の代表的なパスタでこのエミリア・ロマーニャのパスタとして有名です。

 

lasagne alla bolognese ボローニャ風ラザニア
ボローニャ風ラザニア(作り方は下のレシピ集にあります)

 

日本の薄力粉も軟質小麦の粉ですが、イタリアの軟質小麦の粉は日本の薄力粉よりもたんぱく質の含有量が多く、日本の中力粉に近い粉となります。

軟質小麦の粉で作るパスタは歯切れが良いのが特徴で、例えばラビオリの生地は軟質小麦の粉で作ります。これは実はとても理にかなっていてラビオリの場合、主役は中身の具材なのでこうして中身を引き立たせる生地となっているわけです。

 

 

北イタリアの生パスタに卵を使う理由

Fettuccine Alfredo アルフレッドパスタ フェットゥッチーネ・アルフレード
卵入りのパスタ生地で作るタリアテッレ

 

一般的に軟質小麦の粉を使う場合は卵を加えます。なぜかというとグルテン含有量の少ない軟質小麦の粉の場合、粉と水だけでは生地の結びつきが弱く茹でている間にパスタが崩れる危険がある、もしくはベチャっとしたパスタになってしまうから。

これを防ぐのが卵の黄身に含まれるレシチン。レシチンが生地を網目のようにつなぐ役目を果たし、茹でてもベチャっとした生地にならないパスタを作り上げます。

卵を加える理由は他にも風味を豊かにすることも もちろんあります。

通常、卵を加える場合は全卵を使用しますが ピエモンテ州の細いスパゲッティのような生パスタのタヤリン(tajarin)は軟質小麦の粉と卵の黄身だけでつくるのパスタとしてイタリアではよく知られています。

南イタリアの生パスタ

一方、南イタリアの生パスタは小麦粉と水だけでシンプルに作るタイプが多いです。使う小麦粉は乾燥パスタでもお馴染みのデュラム小麦のセモリナ粉。

卵無しのシンプルな生地は魚介ソースなどにとてもよく合います。(とはいえ、海老とズッキーニのパスタなどは卵入りの生パスタも美味しいので一概には言えません。イタリアには星の数ほどパスタ料理がありますので。。)

南イタリアはこのデュラム小麦で作るパスタの文化がとても強く、スパゲッティなどでお馴染みの乾燥パスタはもともと南イタリアの文化。ちなみに、イタリアの乾燥パスタメーカーはほとんど南イタリアにあるんですよ。

南イタリアの生パスタとして有名なプーリア州のオレッキエッテ、アブルッツォ州のキタッラなどはいずれもこのセモリナ粉を使うのが特徴。デュラム小麦で作るパスタは茹であがりにコシが強く、小麦の香りがしっかりと感じるパスタとなります。

 

ラグーソースのキタッラ chitarra al ragu
ラグーソースのキタッラ(作り方は下のレシピ集にあります)

 

ちなみにセモリナ粉とはイタリア語ではセーモラ(semola)と呼ばれ、イタリアではどこのスーパーでも売っているお馴染みの粉。一般的な小麦粉よりも粒子が大きくざらざらとした粉で上の写真のように黄色っぽい色をしています。

このセモリナ粉は捏ねるのに少々力がいりますが、このセモリナ粉を二度挽きした粉(イタリア語でセーモラ・リマチナータ/semola rimacinata)はセモリナ粉よりも扱いやすいのでこれもイタリアではよく使われます。セモリナ粉が無い場合は強力粉で代用してください

セモリナ粉を使う場合は卵を加えずに水だけで捏ねても茹であがりがしっかりとしまったパスタとなります。

 

さて、イタリアのパスタはこのように地域性があるのですがどのパスタもその地域の風土や食文化とちゃんと合うように出来てるんです。

めくるめくイタリアのパスタの世界、まず手始めに手元にある粉で簡単に出来る手打ちパスタから始めてみませんか?

 

きっと

「次はこうしてみよう。」

「こんな粉の配合で作ってみよう。」

と、はまること間違いなしですよ!

イタリアの代表的な生パスタ&パスタソースのレシピ集

ラグーや、キタッラ、ラビオリやラザニアなどイタリアの代表的なパスタのレシピ集です。料理名をクリックするとレシピのページに移動します。

ラグーソースのトスカーナ風タリアテッレ
ラグーソースのタリアテッレ

パスタ料理の代表格であるラグーソース。まずはこの大定番から味わってみるのもいいですね!

ボローニャ風ラザニア
ボローニャ風ラザニア

平打ちパスタで作る一番基本のラザニアがこのボローニャ風。伝統的には緑の生地で作りますが、現在のイタリアは普通の黄色のパスタ生地で作るのが一般的です。緑のパスタ生地の作り方も載せていますので本格的に作ってみたい方はどうぞ!

魚介ソースのタッコネッティtacconetti al sugo di pesce
魚介ソースのタッコネッティ

タッコネッティとはひし形にカットするアブルッツォ州のパスタ。このように魚介ソースによく合わせられます。新鮮な海の幸のソースに手打ちパスタは絶品!

ravioli di borrag ボラージネ(ボリジ)のラビオリ
ボラージネのラビオリ

ボラージネ(ボリジ)とリコッタチーズで作るフィリングのラビオリ。リグーリア州の郷土料理です。

ラグーソースのキタッラ chitarra al ragu
ラグーソースのキタッラ

キタッラというギターの弦のような特殊な道具で作るアブルッツォ州のキタッラというパスタの作り方です。キタッラはカチョエペペなどにもピッタリなパスタですよ!

ローマ風カルボナーラ
ローマ風カルボナーラ

日本でもお馴染みのカルボナーラ。本場ローマ風の生クリームを使わないレシピです。※レシピではソースの作り方のみの紹介です。

カチョ・エ・ペペ
カチョ・エ・ペペ

ローマのパスタとして有名なカチョエペペ。クリーミーなソースを作る詳細なテクニックを紹介しています。※レシピではソースの作り方のみの紹介です。

Fettuccine Alfredo アルフレッドパスタ フェットゥッチーネ・アルフレード
フェットゥチーネ・アルフレード

“アルフレッドパスタ”という名で聞いたことがあるかもしれないこのフェットゥチーネ・アルフレード。アメリカでよく知られるパスタですが、本当のイタリアの作り方を知りたい方はどうぞ!※レシピではソースの作り方のみの紹介です。

ビーゴリ・イン・サルサ bigoli in salsa
ビーゴリ・イン・サルサ

アンチョビの塩気と玉葱の甘味が絶妙なヴェネト州の郷土料理。シンプルな材料でこんなに美味しいものが出来るのか、と組み合わせの妙を感じるパスタです。ビーゴリの代わりにスパゲッティでも美味しいですよ!※レシピではソースの作り方のみの紹介です。

ひよこ豆とムール貝のパスタ SAGNE CECI E COZZE
ムール貝とひよこ豆のパスタ

平打ちのショートパスタをスープパスタのように仕上げるパスタ料理。ムール貝のうま味、ひよこ豆のホクホク感が合わさりお代わり必須の一品です。