イワシのベッカフィーコ (カターニア風)

sarde a baccafico alla catanese カターニア風鰯のベッカフィーコ

ベッカフィーコと言えば、あのしっぽをツンと立てたスタイルの料理を思い浮かべますか? 実はシチリアにはもう一つ、とっても美味しいベッカフィーコがあるんです。 一体どんな料理なのか? 次から詳しく解説していきますね! カターニア風鰯のベッカフィーコとは? カターニア風イワシのベッカフィーコ(sarde a beccafico alla catanese)とは南イタリアはシチリアの郷土料理。鰯にパン粉、カチョカバッロやペコリーノなどのチーズなどをミックスした詰め物をイワシに挟んで揚げた一品です。衣はシンプルに小麦粉をまぶすのみだったり、パン粉をつけてフライにしたりするバージョンがあります。 シチリアにはザックリ分けて島東部のこのカターニア風と島西部のパレルモ風があり、またその二つを合わせたようなスタイルなどいろいろなベッカフィーコがあります。 …

OKRA AL CURRY E LATTE DI COCCO オクラのココナッツカレー

オクラのアフリカ風ココナッツカレー

オクラというと和食のイメージだけれど、実は原産地はアフリカと言われている。なのでヨーロッパではアジア風の食べ方よりもアフリカ~インドにかけてのこんなスパイスと合わせた食べ方のイメージが強い。 ということで、今日はオクラのココナッツカレー。 ここへ海老を入れるパターンもよく見るのだけれど、今日は海老が冷蔵庫に無かったので省略(笑) それでもとっても美味しく出来たのでレシピを書いておこうと思います。 このオクラのココナッツカレーは本当に簡単で材料を次々と炒めて煮るだけ。 カレーとしてもりもり食べられるのでオクラの大量消費にもおすすめ。   オクラレシピがマンネリ化してきたら、 こんなスパイシーな食べ方、いいですよ。   …

melanzane rosse di rotonda ripiene 赤茄子のリピエノ

赤ナスのチーズと卵のリピエノ

イタリアにはたくさんの種類の茄子があるけれどその中でも珍しい茄子がこれ。南イタリアはバジリカータ州、ロトンダ産の赤茄子。 イタリア語ではメランザーナ・ロッサ・ディ・ロトンダ(melanzana rossa di Rotonda)と呼ばれるオレンジっぽい鮮やかな赤が特徴。形や大きさも通常の茄子と異なりトマトほどの大きさでコロンとした見た目もとてもかわいいナスです。 香りも通常の茄子よりも強く、焼くとほんの少しさつま芋のような甘味と香りが特徴なんです。また少しの苦みがあるのも一般的な茄子と異なる点。 今日の一皿はこの赤茄子の形を活かしたリピエノ(詰め物料理)。 中に詰める具はペコリーノ・サルド(pecorino sardo)という羊のミルクから作られるサルデーニャ島のチーズに小さくカットしたトマト、卵、パン等を混ぜ合わせたもの。ペコリーノチーズと茄子というのはやはりしっくりきて美味しいけれど、ほかにもカチョカバロなどのチーズでもよく合うかと思います。 もちろん、ほかのチーズでもいろいろ味に変化が出るので使うチーズは手元にあるもので自由にアレンジしてOKですが、味のアクセントとなるうま味が強く、塩味の効いたタイプが向いています。 …

melanzana rossa di rotonda メランザーナ・ロッサ 赤茄子

赤ナス(メランザーナ・ロッサ)

イタリアの赤茄子(メランザーナ・ロッサ)とは? 赤茄子とはイタリア語ではメランザーナ・ロッサ(melanzana rossa)と呼ばれるアフリカが原産の小さな茄子。主な生産地は南イタリアのバジリカータ州にあるロトンダ(Rotonda)という所で、このロトンダ産の赤茄子(メランザーナ・ロッサ・ディ・ロトンダ/melanzana rossa di Rotonda)はEUのDOP指定(Denominazione Origine Protetta/原産地名称保護)を受けていることでも知られています。 赤茄子(メランザーナ・ロッサ)の味・特徴は? イタリアの赤茄子の特徴としてはまずその色・形があげられます。大きさは直径4-6㎝程度のトマトのような形でオレンジがかった鮮やかな赤をしています。 …

PALLOTTE CACIO E UOVA パッロッテ・カーチョ・エ・オーヴェ

パッロッテ・カーチェ・エ・オーヴェ(チーズと卵の揚げ団子)

もちっ! ジュワ~! と、とーっても美味しいこのイタリア料理、 パッロッテ・カーチョ・エ・オーヴェとは一体どんな料理なのか? 次から解説していきますね! パッロッテ・カーチェ・エ・オーヴェとは? パッロッテ・カーチェ・エ・オーヴェ(pallotte cace e ove)とは南イタリア、アブルッツォ州の郷土料理。 パッロッテとはお団子、カーチェはチーズ、オーヴェは卵のことで、その名の通りすりおろしたチーズに卵、そして少々のパンを混ぜてお団子状にして揚げたものをトマトソースに絡めて食べる素朴な一品です。 ジュワ、もちっと揚がったチーズのお団子にトマトソースが染み込んだパッロッテを口に放り込む幸せといったら!一度食べると本当に癖になります。 …

straccetti di pollo e peperoni con salsa di soia 鶏むね肉とパプリカのストラッチェッティ

鶏むね肉とパプリカのストラッチェッティ にんにく醤油レモン風味

ストラッチェッティとは? ストラッチェッティ(straccetti)とは “引き裂いた” という意味のイタリア語で、肉類を細切りにして炒めたり、焼いたりした料理のことを言います。   イタリアでストラッチェッティの定番と言えば、この鶏むね肉とパプリカの組み合わせ。   この二つをフライパンでニンニクと炒めてレモンを絞るのがイタリアでよく見るレシピだけれど、今日はこれにお醤油を加えたちょっと和風なバージョン。 にんにく+醤油+レモン、と聞くだけで美味しいのはお分かりいただけると思う。   …

豚肉のレモン風味スカロッピーネ scoloppine di lonza di maiale al limone

豚肉のレモン風味スカロッピーネ 

イタリアでの時短・簡単レシピの定番のようなスカロッピーネ。 パッと出来て美味しいこの料理について、本場イタリアより解説していきますね! スカロッピーネ(スカロピーネ)とは? スカロッピーネ(scaloppine)とは仔牛肉や鶏肉や豚肉などの肉のスライスをさっと焼いてソース等をかけたイタリア料理。かけるソースは今回のようにレモン風味のものやマルサラ酒のソースなどが一般的ですが、その他にもキノコのホワイトソースなどいろいろなバリエーションがあります。 イタリアでよく使われる肉は仔牛肉ですが、今回のように豚肉でももちろん美味しいですよ。 いずれの肉を使うにせよ脂身の少ない部分を使用するのがおすすめ。また牛肉や豚肉の場合は肉をよく叩いて薄くし、繊維を断ち切ることで柔らかい食感が生まれます。 またこうして肉を薄くすることで調理時間も10分程度で出来てしまう、イタリア版の『時短・簡単レシピ』の代表のような家庭料理です。 スカロッピーネのバリエーション スカロッピーネのバリエーションとしては有名なのはローマの郷土料理である仔牛肉、生ハム、セージを重ねて焼き上げたサルティンボッカやナポリの家庭料理として有名なトマトソースをかけるピッツァイオーラがあります。どちらもとても美味しいイタリアの家庭料理ですが日本でも簡単に出来ますよ![ スカロッピーネの意味・語源 …

タラトール tarator

【きゅうりの冷製スープ】タラトール(ブルガリアの冷製スープ)

タラトールとは? タラトール(tarator)とはブルガリアのヨーグルトとキュウリの冷たいスープ。暑い夏の前菜としてひんやり冷やして飲むスープで香りづけに加えるディルとキュウリの香りがとても爽やかで美味しいです。またブルガリア料理によく使われるニンニクもこのスープには欠かせない存在。 ブルガリア人の友人が作るタラトールはみじん切りにした生のニンニクが入っていたけれど、今回は大き目にカットしたニンニクを香りづけに入れて後で取り除く作り方。もちろん好みでみじん切りにしてそのままスープと食べてもいいし、その辺は好みで調整してOK。 ギリシャのザジキとの違い ヨーグルトで作るソース、ギリシャのザジキ(tzatziki)とよく似ているけれど、このタラトールはより水分が多くスープとして食されるのがザジキとの違い。 ブルガリアの蒸留酒ラキア(rakija)を食前酒にブルガリアの国民的サラダであるショプスカサラダやこのタラトールで始まるブルガリアンなテーブル。 こんな異国情緒あふれる食卓といいのはたまにはいいかもしれない。 タラトールの作り方 材料(4人分) 作り方

焼きパプリカ

焼きパプリカ

誰でも  “これを食べると子供のころの思い出がよみがえる” という食べ物があると思う。   この焼きパプリカは夫が子供のころによくノンナ(おばあちゃん)が作ってくれた思い出の味。 夏の暑い日にこの冷やした焼きパプリカをよく食べていたそう。   つるんと食べれるこのとっても美味しい焼きパプリカの後は家族みんなで木陰でお昼寝。 南イタリアの夏の昼下がりはこうして静かに、のんびりと、過ぎていく。   この焼きパプリカを作るコツは真っ黒焦げになるまでじっくりとよく焼くこと。日本の焼きなすを想像してもらえれば作り方はよく似ています。 …

イワシとトマトのヴェルナッツァ風オーブン焼き sardine, patate e pomodoro al forno, tegame di vernazza

イワシとトマトのヴェルナッツァ風オーブン焼き

北イタリア、リグーリア州のリゾート地として有名なチンクエテッレ(Cinque Terre)。そのチンクエテッレの町の一つのヴェルナッツァ(Vernazza)で食べた料理がこのイワシ、トマト、ジャガイモを層になるようにしてオーブンで焼きあげた料理。 現地ではテガーメ・ディ・ヴェルナッツァ(ヴェルナッツァ風オーブン焼き/tegame di Vernazza)という名前でメニューに載っていて食べてみたらとても美味しかったので再現してみたのがこれ。※テガーメとはイタリア語で“オーブン皿”や“鍋”という意味。オーブン料理などでよく使われる言葉です。 リグーリア州の料理の特徴としてハーブ類がよく使われていることがあげられるけれど、このイワシのオーブン焼きにもローズマリーが使われていました。 また食べてみると、トマトの酸味がイワシをさっぱりと仕上げてくれてなかなかよく出来た組み合わせだなと思う。 『旅で味わったものを家で再現してみる』 我が家での、 “旅の後日のお決まり” …

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