レンズ豆のスープ

レンズ豆のスープ zuppa di lenticchie

イタリアではとてもメジャーな食材であるレンズ豆。 このレンズ豆で作るイタリア人にとっての comfort food であるこのスープについて、 本場イタリアより解説していきますね! レンズ豆のスープとは? 日本ではあまり馴染みがないけれど、イタリアではとてもポピュラーな食材がこのレンズ豆。イタリア語ではレンティッキエ(lenticchie)と呼ばれ、一般的な豆類とことなり一晩水につけておく必要がないのですぐに調理できるのも便利な食材です。 レンズ豆は5mm程度の小さな円形の豆でこうしてスープにして食べるのがイタリアでの一番定番な食べ方。 スープと言っても水分は少なくレンズ豆の煮込み、といった方がいいかもしれませんね。でもイタリア語ではレンズ豆のスープ(ズッパ・ディ・レンティッキエ/zuppa …

fidelini con le acciughe アンチョビとトマトソースのフィデリーニ

アンチョビとトマトソースのフィデリーニ

フィデリーニ(fidelini)とは聞きなれないパスタでしょうか。 地域によってはフェデリーニ(fedelini)とも呼ばれるこのパスタはスパゲッティをさらに細くしたロングパスタで、ナポリのあるカンパーニア州やアブルッツォ州では比較的よく使われるパスタの一種。 太さはメーカーによって若干異なるけれど大体1.3-1.5㎜程度、同じく細いロングパスタのカッペリーニは太さ約1.0-1.2㎜なのでカッペリーニよりも若干太いパスタです。 このフェデリーニ美味しいですよ↓↓ このアンチョビとトマトソースのフィデリーニはアブルッツォ州の一部の地域でクリスマスイブの日に食べられる伝統的な一皿。イタリアではクリスマスイブの日には肉は食さず、魚や野菜料理が中心となるんです。 このフィデリーニは細い麺がゆえにさらりとしたソースに合わせてもよくソースを絡めとるため、こうしたシンプルなソースに合わせるとなるほどよく合いとても美味しいんです。   シンプルなトマトとアンチョビのソースも合わせるパスタを変えると味わいもガラリと変わる。   イタリアの食の繊細さ、奥深さはなるほど知れば知るほど面白いですよ。 …

totani ripieni in umido イカのパンとチーズのリピエノ

イカのパンとチーズのリピエノ

イタリアでの定番料理の一つがこのイカのリピエノ。 リピエノとは一体どんな料理? どうやって作るの? 次から解説していきますね! リピエノとは? リピエノ(ripieno)とは “詰め物、詰め物をしたイタリア料理” のこと。 でこのイカのリピエノの詰め物のシンプルで定番なのがパンとチーズ。こういう魚介料理に使うチーズというのはパルミジャーノでもいいし、羊のミルクから作られるペコリーノチーズなどもとてもよく合います。 今回使ったイカはイタリア語でトータニ(totani)というヨーロッパのスルメイカで日本のヤリイカや剣先イカを小さくしたようなイカ。 小さくて身が薄いので肉詰めよりもこうしたパンをベースにした詰め物が良く合います。ここへ他の材料を混ぜてもいいし、具材のアレンジはもちろん無限。 …

spaghetti alle vongole/ ボンゴレ イン ビアンコ

ボンゴレビアンコ

アサリを使った一番シンプルなパスタ料理、ボンゴレスパゲッティ(spaghetti alle vongole)。トマトソースを加えない、“白い”ソースなので、ボンゴレ・ビアンコ (ボンゴレ・イン・ビアンコ)とも呼ばれます。 砂抜きしたアサリをフライパンで蒸し焼きにして茹でたスパゲッティと絡めるだけのとっても簡単な一品です。 作り方にとくにコツというほどのことはなく、強いて言うならパスタの茹であがりのタイミングと貝が開くタイミングを合わせることと、貝に火を通しすぎないことくらい。あとは特にいろいろ考えなくてもアサリが美味しく仕上げてくれるんです。   “簡単で美味しい” 世界中で愛される料理というのは、やっぱりこれに尽きますね。   …

プンタレッレのフリット puntarelle fritte

プンタレッラのフリット ボッタルガ塩掛け

プンタレッレとは、チコリの一種で、爽やかな苦みとカリッとした食感がとても美味しいイタリア野菜。 アンチョビと合わせてサラダにするのが一般的な食べ方だけれど、今日はこのプンタレッラをフリットにしてみよう。 使うのは芽の部分の先端から5-7㎝ほどの部分。 これ以上下の部分は少々固いのでフリットには向かないので、サラダや炒め物に使うといいですよ。 フリットを簡単にさっくり揚げるコツ 衣を溶く水は、よく冷えた炭酸水を使うと簡単にサクッと軽く揚がるのでおすすめ。 そしてサクサクの衣をキープするには油からあげた後、網の上でフリット同士がくっつかないように間隔をあけて、空気にふれさせるように並べて油を切ること。フリットの粗熱が取れる途中で何かに触れているとせっかくサックリと揚がっても、すぐにべちゃっとなってしまうのでご注意を。 仕上げはコレで、極上の一品に。 そしてこのプンタレッレのフリットにかけるのはボッタルガパウダー。 文字通り、イタリアのカラスミ、ボッタルガをすりおろしてパウダー状にしたものでこれを塩少々とともにたっぷりとふりかけて下さい。 …

colatura di alici コラトゥーラ 

コラトゥーラ

イタリアのちょっと珍しい調味料、コラトゥーラ。 次からこのコラトゥーラについて、本場イタリアより解説していきたいと思います。 コラトゥーラとは? コラトゥーラ(colatura)とはカタクチイワシを塩漬けにして熟成させて抽出したエキスのことで、いわゆるイタリアの魚醤。 コラトゥーラの作り方は水揚げされたカタクチイワシの頭と内臓を取り除いた後、塩とイワシを層になるようにして漬け込みます。そのまま熟成させると樽上部に旨みたっぷりのエキスが溜まります。樽の中心に穴をあけ、そのエキスを取り出し丁寧にろ過したものがこのコラトゥーラ。ちなみにコラトゥーラという名前はイタリア語のコラーレ(colare/水などがぽたぽたと落ちる、ろ過する)という動詞からきています。熟成期間は数か月から長いもので3年ほどになります。 色は写真のように澄んだ琥珀色をしており、その味わいは魚醤独特の香りがあるものの味はマイルドでとても強い旨みを感じます。同じカタクチイワシから作られるアジアの魚醤のナンプラーやニョクマムとよく似ていますが、コラトゥーラの方が香りがマイルドのように感じます。 イタリアで唯一このコラトゥーラが作られているのはリゾート地として有名なアマルフィ海外の漁師町、チェターラ(Cetara)というところ。コラトゥーラは実はイタリアでもなかなか手に入らない調味料、アマルフィを訪れたらこのチェターラまで足を延ばしてみるのもおすすめです。 ちなみにこのコラトゥーラ、一体いつの時代から存在していたのかと言えば古代ギリシアのころから魚を熟成させて出来たエキスの調味料があったそう。これが古代ローマにも伝わり、その調味料はガルム(garumu)と呼ばれていました。 日本の魚醤やタイのナンプラー、ベトナムのニョクマム、と魚を塩漬けにして保存するという考え方はどこも共通。イタリアとアジアと遠く離れていますがよく似た製法で同じような旨み調味料があるというのはなんとも面白いですよね。 ちなみにコラトゥーラと同じくカタクチイワシを塩漬けにして作られるのは日本でもお馴染みのアンチョビ。独特の香りのコラトゥーラに比べると使いやすいのでアンチョビもイタリア料理には欠かせない存在です。アンチョビについて詳しくはアンチョビの美味しい食べ方とレシピ集のページにあるのでこちらもどうぞ。 …

spaghetti con colatura di alici koコラトゥーラのスパゲッティ

コラトゥーラのスパゲッティ

コラトゥーラとはイタリアの魚醤のことで、その強い旨みは一度食べるとなかなか癖になる調味料。 このコラトゥーラを味わうのにまず試して欲しいのが、この究極にシンプルなスパゲッティです。 さてこのスパゲッティ、作り方は茹でたパスタにコラトゥーラやオリーブオイルを混ぜたソースと和えるだけど超簡単。 でも見た目からは想像つかないほどの旨みがあり、初めて食べるとその美味しさに結構驚くと思います。ひとつ注意して欲しいのはコラトゥーラ自体に塩がかなり効いているのでパスタを茹でる時に塩は加えないこと。   もちろん魚醤独特の香りがあるので好き嫌いは分かれると思うけれど、パスタに和えると意外とその匂いも気になりません。   コラトゥーラというちょっと珍しいイタリアの魚醤をかけたシンプル極まりないこの一皿。   これはなんというか、ほんとに癖になる一品ですよ。 …

penne con nduja e peperoni ンドゥイヤとパプリカのパスタ

ンドゥイヤのパスタ

辛い物好きなら絶対ハマる、ンドゥイヤ。 ンドゥイヤとは一体どんなもの?  次から解説していきますね! ンドゥイヤ(ンドゥーイヤ)とは? ンドゥイヤ (‘nduja)とは南イタリアのカラブリア州のペースト状の辛いサラミ。豚バラなどの豚肉の脂身の多い部分を使用し、カラブリアの代名詞でもある唐辛子をたっぷりと練り込んであるこのサラミは唐辛子独特の香りと辛みが美味しく、ブルスケッタに塗ったり、ピッツァのトッピングにしたり、こうしてパスタソースに加えたりとその使い道は様々。 もともとは脂身など豚肉の残り物部位で作っていたこのンドゥイヤは貧しい市民の食べ物でしたが、いまではカラブリアの代表的なサラミの一つとして知られています。 ンドゥイヤの名前の由来 さてこのちょっと変わったンドゥイヤという名前、1800年代初頭にカラブリアがナポリ王国の支配下にあった時代にその由来があるんです。 この時代にナポリ王国の王であったジョアキン・ミュラー(Joachim …

barchette di indivia belga con gorgonzola e pera ゴルゴンゾーラと洋ナシのチコリボート

ゴルゴンゾーラと洋ナシのチコリボート

火を使わないで簡単に出来る前菜、チコリボート。 チコリの葉をそのまま器にして中に乗せるのはゴルゴンゾーラと洋ナシ。この二つの組み合わせはイタリアでは定番で、それだけでも美味しいのだけれどここへさらに加えるのはクルミとハチミツ。 チーズにハチミツというのは少し以外に思われるかもしれないけれど、塩味と甘味の組み合わせというのはとても美味しいんですよ。そしてクルミを加えることで食感のアクセントにもなります。 Visualizza questo post su Instagram Un post …

tofu fritto in salsa teriyaki

サイコロ揚げ豆腐の照り焼き

豆腐を使った我が家の定番、揚げ豆腐の照り焼き。 イタリアにも最近はスーパーで豆腐が売っているんですが、これが木綿豆腐をさらに固くしたようなもの(笑)でも、これが水切りせずに使えるので意外と便利っちゃ便利な食材なんです。 日本では、もちろん水切りした木綿豆腐を使えばOK。 そして、照り焼きソースの分量を多めにして作ればごはんに乗せて丼ものにしても美味しいですよ。 ちょっとしたポイントとしてはライス・スターチ(お米のでんぷん粉)で揚げるとおせんべいのようりカリッカリに揚がるので手に入るならばおすすめ。このライス・スターチはイタリアでは製菓材料としてよく売られていて私は他の揚げ物をするときにも使ったりする便利な粉。 豆腐という日本ではとてもお馴染みの食材。 肉でも魚でもないなぁ、という日にはこんな一品がおすすめです。 サイコロ揚げ豆腐の照り焼きの作り方 材料 (2-3人分) …

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