爽やかな香りが特徴のイタリア野菜、フィノッキオ(フェンネル)。
本場ではどんな食べ方をするのか? どんな定番料理があるのか?
次から解説していきますね!
フィノッキオ/フェンネルとは?-味・香り・旬-
野菜のフィノッキオ/フェンネル
玉ねぎのような見た目のこのフィノッキオ(finocchio)は日本ではウイキョウ、英語名のフェンネルという名でも呼ばれる、地中海沿岸が原産のセリ科の野菜。イタリアでは古くから利用されていた野菜の一つで、なんと古代ローマ人も食していた記録があるんですよ。
旬は秋から春にかけての冬場ですがスーパーでは一年中見かけるイタリアではお馴染みの食材。消化促進や利尿作用のある野菜として知られ、セロリやアニスのような爽やかな香りが特徴でほんのりと甘味があります。生で食べるとカリッとした食感が美味しく、茹でると柔らかく甘味が強くなります。
イタリア料理、西洋料理にはよく利用される野菜で、生でサラダにしたりグラタンやポタージュなど様々な食べ方ができます。
ハーブ・香辛料のフィノッキオ/フェンネル
フィノッキオ・セルバティコ(finocchio selvatico)と呼ばれるフェンネルの野生種の種はフェンネルシードとしてスパイスとして利用され、葉はハーブティーとしても飲用されています。
フェンネルの葉はディルとよく似ているため混同されがちですが別物です。フェンネルの葉を使った料理で有名なのは『イワシとフェンネルのシチリア風パスタ』(レシピは下記にあります)。魚の臭み消しなどによく使われるハーブです。
フィノッキオ/フェンネルの食べ方
生でサラダにしても、加熱しても美味しいです。
野菜として食べるのは茎の下部の玉ねぎのように膨らんだ部分(鱗茎部)。鱗茎部 から伸びる緑の茎の部分と、底の部分を軽く切り落とした後いろいろな料理に使えます。
切り落とした茎は筋っぽい部分なので薄い小口切りにすればサラダとしても食べられます。もしくはブイヨンの材料にしたり、煮てからミキサーにかけてポタージュスープにしたり、と利用できます。
中心の芯の部分はサラダなど生食の場合は好みで切り落としてもいいですが、加熱する場合は柔らかくなりますので美味しく食べられますよ。
葉も食べれるのでサラダの飾りにもしても綺麗。葉の部分はディルによく似ているため混同されがちですが別物です。
フィノッキオ/フェンネルの切り方
フィノッキオは玉ねぎのように縦に繊維が伸びています。なので横方向に繊維を断ち切るようにスライスすると筋っぽくならずに仕上げられます。
コトレッタやグラティナータなどのようにくし形に切る料理の場合は中心部を切り落とすとバラバラになってしまうので、芯の部分を残すように切って下さい。
フィノッキオ/フェンネルのレシピ集
料理名をクリックするとレシピのページに移動します。
フィノッキオのにベシャメルソースをかけて焼き上げたフィノッキオのイタリアでの定番料理の一つ。肉料理などのサイドディッシュにおすすめです。
ブイヨンで煮たフィノッキオをブレンダーにかけるだけなのでとっても簡単。優しいフィノッキオの甘味と香りが美味しいスープです。
フィノッキオやカリフラワーなどの野菜をさっと茹でて瓶詰したイタリアの定番保存食。あと一品欲しい時にこういう保存食があるととっても便利ですよ。
コトレッタとはイタリア語でカツレツのこと。フィノッキオに衣とパン粉をつけて揚げた一品。こんな風にシンプルに食べても美味しんですよ。
茹でたそばの実に炒めたフィノッキオを加えてターメリックでスパイシーに味付けした一品。フィノッキオとカレーって結構合いますよ。
同じくカレー粉で味付けをした炒め物。フライパン一つで出来てとっても簡単なので、気軽にフィノッキオを味わえる一皿。
フェンネルシード・フェンネルの葉を使ったレシピ
イワシにフェンネルの葉、そして干しぶどうやサフラン、アンチョビを加えて作るシチリアの絶品パスタ。この意外な組み合わせが生み出す味わいは、一度食べたら病みつきになる美味しさですよ!
フェンネルシードなど10種のスパイスを使った本格スリランカカレー。