バッカラとストッカフィッソ

バッカラとストッカフィッソ

バッカラとは?

バッカラ(baccalà)とは塩漬けにして長期保存できるようにした鱈のこと。

このバッカラ大きくわけて2種類あり、一つは内臓を取り除いた後に3週間ほど塩漬けにしたもの。もう一方は塩漬けにした後に乾燥させたも。後者の方がより旨味、味が凝縮されています。

イタリアでこのバッカラがよく食される地域はアブルッツォ州やトスカーナ州、マルケ州、ウンブリア州など。

このバッカラもともとは1500年代、大航海時代に安価で保存がきく食材だったためポルトガル、スペインとともにイタリアでも広まったと言われています。

またバッカラが広まったもう一つの理由としてはキリスト教(カトリック)との関係。2月のカルネバーレ(謝肉祭)から4月のパスクワ(イースター/復活祭)までの40日間は肉を食べない習慣がありました。その間にこのバッカラが肉の代わりによく食べられていたのもイタリアでここまでバッカラが普及した理由にあげられます。

ストッカフィッソとは?

 

ストッカフィッソ(stoccafisso)とは干し鱈のことで、鱈の内臓を取り除いた後に吊るして乾燥させたもの。このストッカフィッソもイタリアではよく見る食材ですが生産されるのは実はイタリアではないんです。

世界で唯一のストッカフィッソの生産地はノルウェー北部のローフォーテン島。寒く乾燥したこの島の気候がストッカフィッソ作りに適していたためで、ストッカフィッソが作られるのは毎年2-4月の3カ月間。

イタリアにこのストッカフィッソが広まったのは大航海時代にこのローフォーテン島に嵐の後にたどり着いた一人のヴェネツィア商人、ピエトロ・クエリーニ(Pietro Querini)がヴェネツィアへ持ち帰ったのが始まりと言われています。そのため500年たった今でもストッカフィッソ料理と言えばヴェネト州。歴史と食文化のつながりといのは知れば知るほど面白いですね。

また北イタリア、特にヴェネト州ではこのストッカフィッソのことをバカラ(bacalà)と呼ぶためイタリアでもバッカラとストッカフィッソを混同する人が多いです。そしてヴェネトではバッカラ(baccalà)ではなくcが一つ抜けたバカラ(bacalà)となるのも有名な話。

 

バッカラとストッカフィッソの食べ方

バッカラ/ストッカフィッソの下処理

バッカラは大量の塩でつけられているためにそのままでは調理できません。表面についている塩を払い落としてから適当な大きさに切り、2-3日水に浸けて塩抜きをします。この日数は切り方やバッカラの身の厚さによって異なってきます。また水は一日に3-4度ほど入れ替えて下さい。

ストッカフィッソも日本の棒鱈と同じように非常に固いのでのこぎり等で切り分けた後に4-5日ほど水に浸けて戻してから調理します。

※夏場は腐敗を防ぐため、塩抜きする数日は冷蔵庫に入れること。

 

-バッカラ&ストッカフィッソのレシピ-

バッカラのトマト煮

バッカラをトマトソースで煮込むのはいかにも南イタリアの料理といった感じ。赤ワインにも合うとっても美味しい一皿。

バッカラと焼きパプリカのマリネ

アブルッツォ州の郷土料理。焼いたバッカラと焼きパプリカをマリネしたとっても簡単な一皿。簡単だけれど焼きパプリカの香りとバッカラってこんなに合うのかと気づかされる料理です。

バカラ・アッラ・ヴィチェンティーナ

ストッカフィッソをチーズと牛乳で煮込むヴィチェンツァ風煮込み。ヴェネト州の郷土料理なので使うのはストッカフィッソですが料理名が“バカラ”となります。時間も手間もかかるけれど香りも味も最高な一品。