スップリ・アッラ・ロマーナ(ローマ風ライスコロッケ)

スップリ・アッラ・ロマーナ ローマ風ライスコロッケ suppulì

永遠の都、ローマを旅したことがある人なら このスップリを目にしたことはあるのではないでしょうか? 次からローマっ子たちが愛する このとっても美味しいスップリについて解説していきますね! スップリとは? スップリ(suppli)とは牛ミンチやサルシッチャ、生ハムなどとお米をトマトソースで煮て、そのトマトライスにモッツアレラを詰めて揚げたイタリア、ローマのライスコロッケ。 イタリアではスップリ・アッラ・ロマーナ(ローマ風スップリ)やそのままシンプルにスップリとも呼ばれています。またローマではふたつに割った時に伸びるモッツアレラが電話のように見えることからスップリ・アル・テレフォノ(テレフォン・スップリ)なんて呼ばれたりもするんですよ。 ローマ料理として観光客によく知られるのはカチョエペペ、カルボナーラ、アマトリチャーナのローマ3大パスタですが、このスップリもローマの代表的なグルメの一つです。 ラグーソースのライスコロッケの中からモッツアレラがとろけ出すこのスップリはローマっ子が大好きなストリートフード。 イタリア旅行で訪れたローマで地元っ子がこのスップリをかぶりながら歩いているのを見た人も多いかもしれませんね。またはトラットリアでの典型的な前菜の一つでもあります。 もともとは余りものの材料を利用して作られていた料理なので、よくレバーなどの価値の低い、安い内臓部位も混ぜて作られていました。 …

salsa di miso e pomodoro トマト味噌

トマト味噌

トマトと味噌を合わせて煮込むだけ。 あまりにも簡単なこのトマト味噌は野菜につけるディップソースにしたり、鶏カツやとんかつにソースとしてつかったり、または一口大にカットしたクリームチーズやフレッシュチーズにちょっとつけたり、とその使い道はいろいろ。 今回のトマト味噌はトマトの分量が多いので和にも洋にも使えるタイプだし、味噌の分量を多くして水分をより飛ばすと野菜味噌的な使い方ができ、日持ちもする。 夏場なら完熟トマトを使ってもいいし、それ以外の季節ならトマト缶で簡単に出来てしまう。 使うトマトによってはちょっと味がバラバラに感じるかもしれないのでその時は砂糖をちょっと足してみるとぐっとまとまりが出てきますよ。 味噌という日本の代表的な調味料にイタリアンの代名詞のようなトマト。 世界に名だたる2大美食大国の融合的な一品! さすがにそれはちょっと言い過ぎか(笑) 材料 (作りやすい分量) 作り方 …

tortini della carelia

カレリアパイ(カレリアンピーラッカ)

カレリアパイ(カレリアンピーラッカ)とは? 今日のおやつは北欧フィンランド東部、ロシアの国境付近のカレリア地方のスナック、カレリアパイ(karjalanpiirakka/カレリアンピーラッカ)。 カレリアパイとはライ麦粉の生地にミルク粥を包んで焼いたもので、フィンランドでは片手で簡単に食べれる大きさのものはストリートフードとしてもよく見かけるそう。 今回作ったのは塩味バージョンだけれど、甘いタイプやベリーなどを載せたものなどいろんなバージョンがあるフィンランドの国民的スナック。 このカレリアパイは1700年代にはすでに作られていたそうで、当時の詰め物はまだお米でなくオーツ麦や大麦、またはフィンランドでよく使われるグリーンピース粉のおかゆだったそう。その後ジャガイモやそばが使われるようになり、現在の詰め物の代表的なものはこのお米でつくるミルク粥。 カレリアパイの食べ方・アレンジ カレリアパイ自体は割と淡泊な味なので、これに崩したゆで卵とバターを混ぜたものをのせて食べるのも典型的な食べ方。その他にもスモークサーモンなどと一緒に食べるのも美味しい。 ライ麦粉の素朴な味わいにミルク粥の優しい甘味を感じるこのカレリアパイ。 ミルク粥を作るのにちょっと時間はかかるものの作り方自体はとてもシンプルで簡単。 具材を生地で包む作業も子供と遊びながら出来てしまう。 …

frittelle di castagne

栗粉のフリッテッレ(タンプルン)

今日のおやつは栗粉を使ったフリッテッレ。 フリッテッレ(frittelle)とは小麦粉などの粉を水や牛乳でといた生地を揚げた料理のことで、野菜などを加えた塩味タイプのものや甘いお菓子のフリッテッレなどいろんなタイプがあります。 この栗粉のフリッテッレもイタリア各地で食べられていて、エミリア・ロマーニャ州のフェラーラ(Ferrara)では、栗粉に干しブドウ、卵にレモンの皮のすりおろしを加えたタンプルン(tamplun)は2月のカーニバル期のお菓子として知られています。 イタリアでは栗粉は普通のスーパーでもよく見かける食材で、各地に栗粉を使ったお菓子というのは存在するんです。有名どころで言えばトスカーナのカスタニャッチョ。 この栗粉のフリッテッレを作るときの注意点は栗粉自体に甘味があるので砂糖は加えない、もしくは少量でOK。 そして糖分を多く含んだ甘い生地で焦げやすいため、揚げる時の温度は160~170℃程度の中温で。 あとは特に難しいことはないシンプルなお菓子なので揚げたてに粉砂糖をまぶしてパクっといくだけ。 栗の優しい甘味に揚げ菓子特有の美味しさ。 つまみ出したら止まらないですよ! 栗粉のフリッテッレ(タンプルン)の作り方 …

pollo alla giapponese con daikon e ponzu 鶏のから揚げ 大根おろしポン酢

揚げない唐揚げのおろしポン酢がけ

唐揚げはしっかりとマリネして下味をつけ、そしてたっぷりの油で揚げたほうが美味しいとは確かに思う。 けれど夕飯前に帰宅、何も準備していなかった時に鶏のもも肉があったら?という状況で作ったのがこの一品。 さっと鶏もも肉に下味をつけて、10分程度だけマリネしている間に大根をおろす。そして鶏肉を入れてるボウルにそのまま片栗粉を混ぜ込んで少しの油で揚げ焼きに!マリネが足りない感じは仕上げにかけるおろしポン酢でカバー! 大根おろしでさっぱり美味しく食べれて一石二鳥!   っと、帰宅後にだだだだだっと作れてしまう。 また少量の油で揚げ焼きに、蓋をして蒸し焼きにするので火の通りも早くて油跳ねも最小限に抑えられる。当然、後片付けも楽ちん。   じっくり時間をかけて丁寧に作ったり、 こんな感じで力づくで作ったり。 …

insalata di daikon e pepe rosa

大根の簡単イタリアンサラダ

大根は最近はイタリアの一般的なスーパーでも手に入るようになり、イタリアでも市民権を得てきた野菜。 名前もそのまま “daikon” として売られているんです。 今日の一皿はこのdaikonをイタリアーノ達ならこう食べる、という一品。 スライスした大根を超シンプルにオリーブオイル、レモン、塩で和えるだけ。ここへちょっとローズペッパーを加えると彩も香りもUP。 魚料理の付け合わせに大根はやはり最高だし、肉料理のサイドディッシュにももちろん合いますよ。   日本の食材をイタリアではどう食べるのか? そんな …

pasta e pieselli al pomodoro グリーンピースのトマトソースパスタ

ピゼッリのトマトソースパスタ

ピゼッリ(イタリアのグリーンピース)とトマトのいかにも “イタリアの家庭料理”  な一品がこのパスタ。 こういうシンプルなパスタの美味しさの決め手は小手先のテクニックよりも何といっても素材。 とくにトマトソースのパスタにおいてはトマトの美味しさで全く別の料理になると言ってもいいほど重要。イタリア、特に南イタリアでは夏の間に採れたトマトで自家製のトマトピューレやトマトの瓶詰を作る家庭も多く、イタリアの家庭のガレージや倉庫にはこういった手作りのトマト瓶が山積みになっているのもごく普通の光景なんです。 そしてこのトマトソースに加えるグリーンピースがソースに甘味をプラスして酸味と甘みが絶妙な一品に。 ちなみにイタリアのグリーンピースはピゼッリと呼ばれ、甘味がとても強く、グリーンピース嫌いの人がいうような「パサパサしていて青臭い」という事がなくとても美味しいんです。 そしてこのソースの風味をUPする隠し味として加えるのがパプリカパウダー。 こうしてトマトソースの料理にパプリカやパプリカパウダーを加えるのは南イタリアのアブルッツォ州やバジリカータ州、カラブリア州の特徴で少し加えることで風味が増すので是非試してみてください。とは言っても入れすぎるとパプリカの香りが強く出てしまうのでほんの少し隠し味程度にすること。   シンプルなものほど美味しい。 …

パッパ・アル・ポモドーロ pappa al pomodoro

パッパ・アル・ポモドーロ

イタリアでの “残り物を使った” 代表的な料理がこの パッパ・アル・ポモドーロ。 パッパ・アル・ポモドーロとは一体どんな料理なの? どうやって作るの? 次から詳しく解説していきますね! パッパ・アル・ポモドーロとは? パッパ・アル・ポモドーロ(pappa al pomodoro)とは固くなったパンをトマトソースで柔らかくして食べるトスカーナの家庭料理。 もともとは固くなったパンを美味しく再利用するためのクチーナ・ポーヴェラ(cucina …

pizzoccheri ピッツォッケリ

ピッツォッケリ

イタリアのパスタと言えばデュラム小麦で作るあの黄色いパスタを思い浮かべる人がほとんでですよね。 でもイタリアにはこんな “黒い” パスタもあるんです。 次から現地イタリアより、このピッツォッケリについて解説していきますね! ピッツォッケリとは? ピッツォッケリ(pizzoccheri)とは北イタリアのロンバルディア州、ヴァルテッリーナ渓谷のそば粉のパスタ。 このピッツォッケリにたっぷりのチーズ、バター、サボイキャベツ(ちりめんキャベツ)にジャガイモを加えたものが一番スタンダードな食べ方で、ヴァルテッリーナの郷土料理として有名。この料理自体のこともピッツォッケリと呼んだりします。   この地方では寒冷の厳しい気候でも育つ蕎麦の栽培が昔から盛んで、いろいろな料理にそば粉がよく登場します。 …

riso e rape

蕪とイタリアンパセリとお米のミネストラ(リズ・ラーパ・エルブリン)

カブとイタリアンパセリ、そしてお米が主役のほっとするミネストラが今日の一皿。 このシンプルな “イタリア版七草粥” のようなミネストラは北イタリアのロンバルディア州の昔ながらの家庭料理。イタリア語ではお米、蕪、パセリという意味のリズ・ラーパ・エルブリン(ris rapa erburin)と呼ばれます。ちなみにリズはロンバルディア州の方言でお米、エルブリンはイタリアンパセリの事。 こういうお米を使った料理は日本ではリゾットと呼ばれる事が多いけれど、たっぷりのブロード(ブイヨン)でお米を煮るいわゆる日本のおかゆのような作り方はイタリアではリゾットではなく通常はミネストラと呼ばれます。またミネストラに使うお米はリゾット用の大粒で固いお米ではなく、日本米のように粒の小さなお米で作られるので材料の面からも日本でも作りやすい一品。 今回使った蕪はミラノ蕪と呼ばれる皮が紫色のカブで日本の白い蕪よりも香りも味も強いタイプですが、もちろん日本のカブで作っても美味しいです。 そしてこういう優しい味わいのミネストラには時間があるのであれば、ぜひ手作りのブイヨンを。とは言っても肉のブイヨンではなく野菜のブイヨンなのでそんなに難しいものでもないんですよ。手作りのブイヨンならではの角のない味わいはこういうミネストラにしっくりときます。 そして仕上げには少しのコクを出すためのパルミジャーノとイタリアンパセリをバサッと加える。 …

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