ピッツォッケリ

ピッツォッケリとは?
ピッツォッケリ(pizzoccheri)とは蕎麦粉で作る、北イタリアのロンバルディア州、ヴァルテッリーナ渓谷のパスタ。
このピッツォッケリにたっぷりのチーズ、バター、サボイキャベツ(ちりめんキャベツ)にジャガイモを加えたものが一番スタンダードな食べ方で、ヴァルテッリーナの郷土料理として有名。この料理自体のこともピッツォッケリと呼んだりします。
この地方では寒冷の厳しい気候でも育つ蕎麦の栽培が昔から盛んで、いろいろな料理にそば粉がよく登場します。ちなみにイタリアでよく見るそば粉は日本の更科そばに使われる白っぽい一番粉(更科粉)ではなく黒っぽい田舎そばに使われるような粉、より素朴な味わいのものです。
北イタリアのスーパーではこのピッツォッケリを乾燥させたタイプのものが普通に売られていて、サボイキャベツが出回る冬場にロンバルディア州の家庭ではよく作られる北イタリアの冬の定番料理のひとつです。

そしてこのピッツォッケリに使うチーズの定番は同じくヴァルテッリーナのチーズ、カゼーラ(casera)をメインに濃厚な味が特徴のビット(bitto)というチーズやグラーナパダーノを混ぜたりと家庭によって少しずつアレンジが異なります。
このカゼーラは加熱するとよく伸びるのが特徴で同じくそば粉を使ったヴァルテッリーナ地方の料理、ポレンタ・タラーニャにも使われるチーズとしても有名。カゼーラは割とニュートラルな味わいで癖もないのでチーズ初心者でも食べやすいチーズです。
対してビットは少しザラザラした食感が特徴の長期熟成のハードタイプのチーズ。濃厚な味わいと旨みが特徴でピッツォッケリに旨みと味のアクセントをプラスします。


以下では本格的なピッツォッケリの作り方と乾燥タイプで作る簡単な作り方と2通りのレシピを載せています。生地から手打ちで作ってみたいこだわり派の方は本格的なピッツォッケリの作り方を、まずは手軽に作ってみたい方は簡単な作り方をご覧になってください。
本格ピッツォッケリの作り方
材料(2-3人分)
ピッツォッケリ用
- 蕎麦粉 200g
- 中力粉 60g
- 水(50℃くらいのお湯) 約150㎖
具材用
- サボイキャベツ 4-5枚
- ジャガイモ 2個
- カゼーラチーズ 120g
- ビットチーズ 80g
- グラーナパダーノ(パルミジャーノでもOK) 30g
- バター 60g
- ニンニク 1片
- セージの葉 数枚
- 塩
作り方
ピッツォッケリ



仕上げ







簡単ピッツォッケリの作り方
蕎麦粉から作る本格的なピッツォッケリはとても美味しいですが平日などにパッと作りたい場合はやはり乾燥ピッツォッケリを使う方が簡単。乾燥タイプなら下記の3ステップのレシピで出来ますので、まずは手軽に出来るこちらの作り方もおすすめです。
材料 2人分
- 乾燥ピッツォッケリ 200g
- サボイキャベツの葉 4-5枚
- ジャガイモ 2個
- セミハードタイプのチーズ 150g
- パルミジャーノ 30g
- ニンニク 1片
- バター 60g
- セージの葉 3枚ほど
- 塩
作り方

沸騰した湯に塩を加え、乾燥ピッツォッケリ、サボイキャベツ、ジャガイモを全て一緒に10分ほど茹でる。


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