ピッツァと名前につくけれど、まるい形のあのピッツァではありません。
ピッツァ・エ・フォイユとは一体どんな料理?
次から詳しく解説していきますね!
ピッツァ・エ・フォイユとは?
“ピッツァ” とあるけれどよく見るあの ”ピッツァ(ピザ)” ではない。
ピッツァ・エ・フォイユとはイタリア中南部に位置するアブルッツォ州の郷土料理。
チコリ系の野菜やサボイキャベツ、エルベッテ(スイスチャード)などの沢山の青菜をアンチョビ、ニンニク、乾燥パプリカで煮込み、そこへピッツアと呼ばれるトウモロコシ粉を捏ねて焼き上げた固いフォッカッチャのようなものを千切って混ぜ合わせた一品です。
ピッツァ・エ・フォイユ(pizz e fuoje またはfujeと言う地域も)とはアブルッツォの方言で ”ピッツァと葉野菜” という意味。文字通り青菜をふんだんに使ったアブルッツォ州の素朴な家庭料理です。
ピッツア・エ・フォイユに使われる定番野菜
家庭料理がゆえ 使う野菜に絶対的な決まりはないですが、通常は旬の野菜を4-5種類ほど混ぜて作ります。定番はカタローニャやスカローラなどの苦みのあるチコリ系の野菜とサボイキャベツやエルベッテと呼ばれるイタリアのスイスチャードなどがよく使われます。他にもボラージネ(ボリジ)を加えても美味しいし、その時に手に入る野菜で作られます。
ただしどれも日本では手に入りにくい野菜ですので、苦みのあるチコリ系の野菜を混ぜつつどうぞ手元にある野菜で自由にアレンジしてみて下さい。
おおらかな人が多いアブルッツォ。そう、料理だってルールを決めずに自由でおおらかにね!
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ピッツァとは?あのピッツァじゃないよ!
ちなみにアブルッツォ州の方言ではこのトウモロコシ粉で作る固いパンケーキのことをピッツア・ディ・グランディンニェ(pizz di grandìgne)というのですが、その意味は “インドのピッツァ” 。なぜインドかと言うと、トウモロコシの原産はアメリカ大陸。そう、アメリカ大陸のことを昔はインドと呼んでいたからなんです。(コロンブスはアメリカ大陸についた時、そこをインドだと思っていたと歴史で習ったのを覚えていますか?)
ピッツァ・エ・フォイユの作り方
材料 (4 人分)
- チーマ・ディ・ラーパ 300g
- カタローニャ(or チコリ系の野菜) 200g
- エルベッテ(スイスチャード) 200g
- スカローラ 200g
- サボイキャベツ 00g
- 乾燥パプリカ(スイートタイプ) 2-3本 無ければパプリカパウダー 大さじ1ほど
- オイル漬けのアンチョビ 20g
- ニンニク 2片
- オリーブオイル 100㎖ほど
- 塩 少々
※上記の量はあくまで一例。使う野菜や分量はその時に手に入るもので自由に調整してくださいね。
トウモロコシのピッツァ用
- トウモロコシ粉 250g
- 水(熱湯) 250㎖
- オリーブオイル 20㎖程度
- 塩 少々
作り方
(1) 全ての野菜をよく洗い適当な大きさに切り、沸騰した湯で5分ほど塩ゆでにして湯をしっかりきっておく。
(2) フライパンにたっぷりのオリーブオイルとみじん切りにしたニンニク、アンチョビ、乾燥パプリカを入れアンチョビを崩すように弱火で焦がさないように数分炒め、香りを出す。
(3) 茹でた野菜を加えて塩少々をし、弱火で30分ほど時々かき混ぜながら煮る。
(4) 野菜を煮ている間にボウルにトウモロコシ粉、オリーブオイル、塩を入れ、熱湯を注ぐ。
(5) 火傷しないように注意しながらまとまるまでボウルの中で軽く捏ねる。
(6) フライパンにオリーブオイルをひき、生地を手で押しながら1.5㎝ほどの厚さになるように広げる。
(7) 両面をそれぞれ6~8分ほど軽く焦げ目がつくように弱火で焼く。
(8) ピッツァが焼けたら細かくちぎり、炊けた野菜と混ぜて出来上がり。