フィノッキオのヴェルタータ(ポタージュスープ)

vellutata di finocchio フィノッキオ(フェンネル)のヴェルタータ(ポタージュスープ)

フィノッキオとは、日本ではフェンネルやウイキョウとも呼ばれるイタリア野菜。見た目は玉ねぎのようだけれどセロリやアニスのような爽やかな香りが美味しいんです。 ぱっと思いつく食べ方は生でサラダかもしれませんが、イタリアではこんなヴェルタータ(vellutata)にするのも定番。ヴェルタータとはイタリア語で野菜のポタージュスープのことで寒い季節にはこんな優しい味のヴェルタータが欲しくなります。 さて このヴェルタータ、作り方は至って簡単で小さく切ったフィノッキオ(フェンネル)とジャガイモを野菜のブイヨンで煮てブレンダーにかけるだけ。 今回は野菜のブイヨンから作っていますが、もっと手軽にしたければ市販のブイヨンキューブと水と煮るだけでもOK。とはいえ、野菜の自然なうま味や甘味というのは簡易出汁では味わえないもの。野菜のブイヨンは下のレシピで説明するようにとっても簡単なので時間があればぜひ手作りしてみて下さいね。 フィノッキオ(フェンネル)のヴェルタータの作り方・レシピ 材料 (4人分) ブイヨンスープ 作り方

canederli con mela e gorgonzola 林檎とゴルゴンゾーラのカネーデルリ

りんごとゴルゴンゾーラのカネーデルリ

パンで作るお団子、カネーデルリ(カネデルリ)とは北イタリアのチロル地方の郷土料理。 主な材料は固くなったパン、牛乳、卵とどこの家でもあるものばかりなので思い立ったらすぐ作れるのも嬉しい一品です。 一般的な作り方は茹でて作るのだけど我が家はオーブンで焼く作り方。オーブンで焼くとふんわりと口どけのよい仕上がりになるのでうちではオーブンでよく作るんです。 このカネーデルリにすりおろした林檎を加え、さらにイタリアのブルーチーズ、ゴルゴンゾーラをトロリと溶かしたのが今日の一皿。 リンゴにブルーチーズとはちょっと意外に思われるかも知れないけれど、これが相性抜群。ここへちょっとクルミも加えるとくるみの食感もプラスされてますます美味しいんです。 作り方もとっても簡単で全ての材料をボウルに入れてよく混ぜるだけ。後はお団子状にしてオーブンで焼くだけなので、焼く時間を除けば10分程度で出来てしまいます。 ふんわりと口どけのよい仕上がりにするコツは牛乳をいっぱい入れること。 ぎりぎりお団子の形が出来るゆる~いタネにすることで食べた時に口の中で溶けるようなカネーデルリが出来ますよ。 冷え込む夜、 熱々のカネーデルリでチロル料理を味わってみるというのはいかがでしょうか? …

agricolture giapponesi

イタリア野菜生産者・販売所リスト

「最近よく聞くイタリア野菜や西洋野菜。食べてみたいけど一体どこで売ってるの?」 日本全国、いろんな所で西洋野菜を作っておられる生産者の方々です。 作る野菜や地域は様々だけど、「美味しい野菜を作りたい」という思いが共通点。 「あ、うちの近くでも作ってるんだ!ちょっと行ってみようかな。」 このブログを通して、そんな出会いが生まれれば嬉しいなと思います。 ※野菜というのは自然の産物。天候によって収穫が大きく左右されますのでその点は予めご了承ください。 ※以下の情報は2022年6月時点のものです。最新の出店情報等は各生産者様のホームページやSNSページでご確認下さい。  

minestra di cavolo nero, orzo e acciughe カーボロネロ,とアンチョビとオルゾのミネストラ

カーボロ・ネロとオルゾ(大麦)のミネストラ

イタリアのトスカーナ地方でよく食べられる冬野菜、カーボロネロ (黒キャベツ)。 今日の一皿はこのカーボロネロを使ったミネストラ。 我が家ではこのカーボロ・ネロに麦類を加えてプリモピアットとすることがよくあり、中でもこのミネストラと愛称がいいのがオルゾ(大麦)。 煮込んでもお米のように煮崩れず、素朴な味わいでこのカーボロ・ネロとよく合うんです。 そしてカーボロネロは今回は若い葉のとても柔らかなものを使用。新鮮で柔らかいものは煮込み時間が短くても美味しくできるし、大きく固い葉であれば煮込み時間を長くすることで味わいが出てきます。 そしてアクセントとして加えるのはアンチョビ。 キャベツ類とアンチョビというのは相性のよい組み合わせ。素朴なミネストラをアンチョビがいい感じで引き締めてくれるんです。アンチョビを加える時の注意点はそれ自体の塩分が濃いのでミネストラに塩を加えすぎないこと。仕上げに塩味が足りなければ少し足す、程度でOK。 この一皿、難しことは何もないとてもシンプルな一品ですが唯一のポイントはカーボロネロが柔らかくなるまでじっくりと煮ること。 煮込み時間が短いとカーボロネロの良さが出てきません。じっくり煮込むほど美味しくなると思ってあせらずゆったりした気持ちで作るのがコツ。 …

finocchio gratinato フィノッキオ(フェンネル)のホワイトグラタン

フィノッキオのグラティナータ

フィノッキオとは日本では英語名のフェンネルという名前で聞いたことがあるかもしれませんね。 見た目は玉ねぎのようだけれど、セロリやアニスのような爽やかな香りがとても美味しい地中海沿岸が原産のイタリア野菜です。イタリアではどこのスーパーでも一年中売っているとてもポピュラーな野菜なんですよ。 フィノッキオのグラティナータとは? 今日の一皿はこのフィノッキオを使ったイタリアでの定番料理の一つ、グラティナータ(gratinata)。 グラティナータとはオーブン等で野菜などの表面をこんがりと焼きあがるイタリア料理のこと。イタリア料理でのグラティナータとは香草パン粉焼きのようなものも指すし、とても幅が広いのですが 日本語でものすごく平たく言うとグラタンという和訳になります。 このグラタン、イタリアでは肉料理等のサイドディッシュとして定番。サイドディッシュとしてはこのレシピのようにシンプルにベシャメルソースとパルミジャーノだけでも美味しいですが、もちろんこれをベースにいろいろアレンジするのもいいですね。   フィノッキオのグラティナータを美味しく作るポイント 注意点というか、ポイントはフィノッキオの切り方。 フィノッキオは玉ねぎのように縦に繊維が伸びており、これが加熱後も割としっかりと残ります。なのでその繊維を断ち切るように横方向に切ると筋っぽくならずに美味しく作れますよ。 …

フィノッキオ(フェンネル)のコトレッタ COTOLETTA DI FINOCCHIO

フィノッキオのコトレッタ(カツレツ)

フィノッキオ、コトレッタ、、、。 ちょっと聞きなれないカタカナ料理かもしれないですね。   まずフィノッキオ(finocchio)とは日本ではフェンネル、ウイキョウとも呼ばれるイタリア野菜。セロリのような爽やかな香りが美味しい、イタリアではとてもポピュラーな食材です。   そしてコトレッタとはカツレツのこと。一般的にはミラノ風カツレツのように豚肉や鶏肉などで作らることが多いですが、こんな風に野菜のコトレッタも美味しいんですよ。 今回はより軽さを出すために衣に卵を使用せず、小麦粉、水、パン粉のみのシンプルなもの。もちろんボリュームを出したければ卵を使ったバッター液にパン粉をつけても美味しいです。 一点、このフィノッキオのコトレッタを作るときの注意点はフィノッキオの切り方。 フィノッキオは縦に繊維が通っているため筋っぽさを無くすのに私はいつも横方向にカットします。でもこのコトレッタはその切り方だとバラバラになってしまうので、このフィノッキオのコトレッタを作る場合は芯の部分を残して縦方向にカット。そもそもナイフとフォークで食べるものなので、縦方向に切ってもまあ、問題ないかなと(笑)。芯の部分も火を通せば美味しいのでそのままで大丈夫ですよ。 サラダで食べるイメージが強いフィノッキオ、こんな風にコトレッタにしてみるのもおすすめですよ。 …

polenta e salsicce in umido all'abruzzese ポレンタとサルシッチャのアブルッツォ風

サルシッチャとポレンタのアブルッツォ風

ポレンタ (polenta) とはトウモロコシの粉から作るピュレ状の食べ物で、イタリアの冬では山岳地帯でよく食べられる定番料理。 北イタリアの方がポレンタ文化は強いけれど、今日の一皿はイタリアのソーセージであるサルシッチャのトマト煮を合わせるアブルッツォ風。北イタリアではバターやチーズがたっぷりのポレンタに対して南へ行くとトマトが効いたソースになるのがやはり中部~南イタリアのポレンタらしいなと思います。 アブルッツォ州は中部~南イタリアのアドリア海側に位置する州で、アブルッツォ州の冬のスキー場ではこんな感じのポレンタがよく出てくるんですよ。 またポレンタ粉も北ではポレンタ・ブラマータのような粗引きの粉なのに対して中部~南イタリアのポレンタは比較的細かな挽き方なのも特徴。今回はフィオレットと呼ばれるさらさらとした粒子の細かい粉を使っています。 ※とは言ってもイタリアの大手スーパーは北から南、大体同じブランドを扱っているのですが。。。 イタリアでポレンタというと冬の代表的な料理の一つ。 実際にポレンタを食べると心も身体もあったまる、そんな印象を受けます。   …

鮭とポロ葱のクリームシチュー cream stew di salmone e porro alla giapponese

鮭とポロ葱のクリームシチュー

“サーモン(鮭)とネギ” というのはつくづく相性がよい組み合わせだと思う。 今日の一皿はイタリアで一般的な葱の一種であるポロ葱(リーキ)を使った鮭のクリームシチュー。 ポロ葱は日本で一般的な長ネギや万能ねぎと異なり、刺激臭が少なく甘味が強い葱。なのでこれを玉ねぎの代わりに使ってみたらとっても美味しい一品になりました。     話はちょっとそれるけれど、こういうクリームシチューというのは意外とイタリア、及びヨーロッパで見ることはない料理。ハンガリーやポーランドなどの東欧諸国では似たような料理があるけれどシチューというよりスープ料理。 それもそのはず、クリームシチューって実は日本発祥の料理だそう。   でもこのレシピではポロ葱で作るし、仕上げにパルミジャーノを加えたり と日本の家庭料理にちょっとイタリアンテイストが加わった一品。 …

トピナンブール、topinambur

トピナンブール(菊芋)のおいしい食べ方とレシピ集

トピナンブールと言われてもピンとこない人も多いのではないでしょうか? トピナンブールとはどんな野菜? どうやって食べるの? 次から詳しく解説していきますね! トピナンブール(菊芋/キクイモ)とは? トピナンブール(菊芋)の旬・味・食感 ショウガのような見た目のこの芋、イタリアではトピナンブール(topinambur)と呼ばれる北アメリカ原産のキク科ヒマワリ属の野菜。日本名は菊芋(キクイモ)。 大きくわけて2種類あり、夏の終わりに出回る早生(わせ)の白っぽい色のタイプ(ビアンカ・プレコーチェ)と、10月頃から春まで出回るボルドー色のタイプがあります(上の写真はボルドー色タイプ)。どちらも皮を剥けば中身は白色で、イタリアで見るの後者のボルドー色のタイプが多いです。 余分な糖分の吸収を抑える水溶性食物繊維のイヌリンを多く含み、その他にもカリウムやビタミンが豊富なため健康食品にも利用されています。また一般的なイモ類と異なり、デンプンをほとんど含まないためジャガイモの半分ほどのカロリーしかないのもこのトピナンブールの特徴。 生でも食べることができ、シャキシャキとした食感とゴボウやアーティチョークのような香りが美味しいです。生で食べる料理で有名なものはピエモンテのバーニャ・カウダ。また加熱すると少しほくほくとした食感となります。 トピナンブール(菊芋)の豆知識 …

オッソブーコ ossobuco alla milanese

【歴史と伝統の本格レシピ】
オッソブーコの作り方

イタリアでは定番料理の一つなのに、日本ではまだまだ知られていない絶品料理のオッソブーコ。 このオッソブーコについて、本場イタリアより解説していきますね! オッソブーコとは? オッソブーコ(ossobuco)とは仔牛の骨付きすね肉を煮込んだイタリア、ミラノの郷土料理。 オッソ(osso)はイタリア語で “骨”、そしてブーコ(buco)は “穴” を意味し、その名の通り骨付きすね肉は調理すると中心に穴の開いたような形になるのが特徴です。 さて、肝心のオッソブーコの作り方は難しいものではなく、必要なのは時間。 1時間半~2時間ほどブイヨンと肉を弱火でじっくりと煮ることで肉がほろりと柔らかく、そのソースも肉の旨味がギュッと詰まったとても美味しいものとなります。そしてとろりと溶けた骨の髄をスプーンですくって食べるのがなんともグルメな食べ方。 …

error: Content is protected !!