イタリアの棒鱈である“ストッカフィッソ” で作るこの絶品料理。
一体どんな一品? どうやって作るの?
次から詳しく解説していきますね!
バカラのヴィチェンツァ風煮込み(バカラ・アッラ・ヴィチェンティーナ)とは?
バカラのヴィチェンツァ風煮込みとはイタリアの棒鱈であるストッカフィッソをたっぷりのオリーブオイル、牛乳、アンチョビと玉ねぎで煮込んだ北イタリア、ヴィチェンツァ(ヴェネト州)の郷土料理。イタリア語ではバカラ・アッラ・ヴィチェンティーナ(baccalà alla vicentina)と呼ばれます。
この料理名にあるバッカラ(バカリャウ)とは本来は塩漬にして長期保存できるようにした鱈(タラ)ですが、ヴェネト州では棒鱈であるストッカフィッソのことをバカラ(bacalà)と呼ぶため、ストッカフィッソを使用するにもかかわらずバカラの名前がついています。
ちなみにイタリア語でこのバッカラはbaccalàと書きますが、ヴェネト州ではbacalàとcが一つ抜けて発音もバカラと変わるのはイタリアではよく知れたことなんですよ。ちょっとややこしいですね。
このストッカフィッソについて詳しくはバカラとストッカフィッソのページに詳しく書いています。
バカラやストッカフィッソを使ったその他のレシピもいっぱいありますよ!
ストッカフィッソは日本の棒鱈と同じようにそのままでは固くて食べられないので、5-7日ほど水に漬けて柔らかく戻す必要があります。
それから臭みの原因になるので皮や残っている内臓を取り除き、骨も丁寧にとってテラコッタなどの鍋で数時間じっくりと煮込むなかなか手のかかる料理。
その間にぐちゃぐちゃとかき混ぜてはいけないのだけれど、チーズや牛乳など焦げ付きやすい材料がたっぷりと入っているので鍋ごと揺らして焦げ付かないようにするのがコツであり難し点でもあります。
そしてこのバカラのヴィチェンツァ風煮込みに合わす定番はポレンタや焼きポレンタ。
この旨みが凝縮されたようなソースにポレンタを漬けて食べる喜びといったら!!!
手間はかかるけれどそれに見合うだけの、いや、それ以上の幸福(口福)が待っている。
そんな極上の一皿をイタリアよりお届けします!
材料 (約6人分)
- ストッカフィッソ(棒鱈) 600g (水に戻して下処理したもの 約850g)
- 玉ねぎ 小3個(香りの穏やかな白玉ねぎがおすすめですが、普通の玉ねぎでももちろんOK)
- 塩漬けのアンチョビ 3匹 (本来は塩漬けのアンチョビを使用しますが無ければオイル漬けアンチョビでも)
- EVオリーブオイル 250㎖
- 牛乳 250㎖
- グラーナ・パダーノ(or パルミジャーノ) 30g
- 薄力粉 適量
- イタリアンパセリ 少々
- 塩 少々
- 胡椒 少々
作り方
【下準備】ストッカフィッソを5-7日ほど水につけて戻しておく。一日に3度ほど水を入れ替えること。
1)水に戻したストッカフィッソ(棒鱈)は残っている内臓と皮、骨を丁寧に取り除いて水で洗い、キッチンペーパーでよく水気をよく絞る。ボウルに処理したストッカフィッソと薄力粉少々を入れて手で混ぜ合わせる。
2)みじん切りにした玉ねぎ、アンチョビを¹⁄3量のオリーブオイル(約80㎖)とともに弱火で玉ねぎが柔らかく透明感が出るまで炒める。
3)アンチョビが崩れて混ざり、玉ねぎが透明感が出てきたら火を止めてみじん切りにしたイタリアンパセリを加えてひと混ぜする。
4)別の鍋に炒めた2の玉ねぎの半量を引き詰める。
5)薄力粉をまぶしたストッカフィッソを4の上に引き詰め、上から残りの玉ねぎを乗せる。
6)残りのオリーブオイルをそっと流し入れる。
7)牛乳も流し入れる。
8)最後にすりおろしたグラーナ・パダーノ(or パルミジャーノ)、塩、胡椒を振りかける。蓋をして弱火で2-3時間ほど煮る。その間に焦げ付かないように鍋ごと揺らす。※ここでかき混ぜてはいけません。焦げ付かないように注意してください!