“洋梨とチーズ” とはイタリアではお馴染みの組み合わせ。イタリアの秋のテーブルではよくコンビを目にします。
チーズの中でも特にこのゴルゴンゾーラと洋梨の相性は抜群。そして仕上げに加えるクルミの食感もこのリゾットをより美味しくしてくれる重要な存在。
使うゴルゴンゾーラはピッカンテ(piccante)という熟成が進んだ少し辛味のあるタイプがおすすめだけれど、無ければ手に入るゴルゴンゾーラでOKですよ!
ゴルゴンゾーラのリゾットを美味しく作るコツ
リゾット作りのちょっとしたコツとしては『熱いブイヨンを数回にわけて少しずつ加える』という点があります。
というのもお米を初めから大量のブイヨンで煮てしまうと、お米が歯ごたえを感じるアルデンテにならずおかゆのように柔らかくぼったりした仕上がりになってしまうから。
リゾットは 『少しずつブイヨンをお米に吸わせる』 イメージで作ってみて下さい。
そしてこのゴルゴンゾーラのリゾットの場合はゴルゴンゾーラを加えて溶かすとリゾットの水分量が増えますので、ゴルゴンゾーラを加える前のリゾットの状態はお米がブイヨンの水分を吸った状態で加えて下さい。
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洋梨とチーズの組み合わせにまつわるイタリアの諺
そうそう、話は “洋梨とチーズ” に戻り
イタリアではこんな諺(ことわざ)があるんです。
『al contadin non far sapere quant’è buono il cacio con le pere 』(アル コンタディーン ノン ファル サペーレ クアンテ ブオーノ イル カーチョ コン レ ぺーレ)
この諺の意味は、
『農家には “チーズと洋梨を合わすのがどれほど美味しいか” それを教えてはいけない』
昔の貴族たちは、
「こんなに美味しい食べ方を農家の人に知られたら、自分達に洋梨とチーズが回ってこない(農家が独り占めする)」
と焦ったんでしょうね。
つまり、みんな
『本当に美味しいものは誰にも教えたくない』
ってことですね(笑)
洋梨とゴルゴンゾーラのリゾットの作り方・レシピ
材料 (2人分)
- お米 (リゾット用のお米がおすすめ) 180g
- ゴルゴンゾーラ・ピッカンテ 80g
- 洋梨 1個
- くるみ 5粒ほど
- 玉ねぎ ¼個
- 白ワイン 60mlほど
- 野菜のブイヨン 約700ℓほど (ブイヨンの簡単な作り方はこちら)
- バター 15g
- 塩 少々
作り方
1) みじん切りにした玉ねぎをバターでじっくりと弱火で炒める。
2)お米を入れて強火で数分炒める。※リゾットをクリーミーにするためにイタリアではお米は洗わず加えますが(米表面のでんぷん質をわざと残す)、気になる方はさっと洗って下さい。
3)白ワインを加えて強火でアルコールを飛ばす。
4)熱いブイヨンをお米がひたひたになる程度加えて弱火~中火で煮る。煮ている間は時々木べらで混ぜる。
5)お米がこのくらいまで水分を吸ったらまたブロードを加える。 ブイヨンは一度に加えるのではなくこうして数回にわけて加えて下さい。
4)お米がブイヨンの水分を吸い、固めのアルデンテになったら火を止めてゴルゴンゾーラ、皮をむいて小さく切った洋梨、軽く砕いたくるみを加えて木べらでゴルゴンゾーラを溶かすように混ぜる。 仕上げに黒コショウをガリっとしても美味しいですよ!