イタリアで 「カーボロネロの料理と言えば?」 と聞かれれば必ずこの料理の名前があがるほど有名なのが このリボリータ(リボッリータ)。
このとっても美味しい料理について、詳しく解説していきますね。
リボリータ(リボッリータ)とは?
リボリータとはカーボロ・ネロやカンネリーニと呼ばれる白インゲン豆、その他のイタリア野菜を組み合わせて作る煮込み料理。トスカーナの郷土料理でイタリアのミネストローネの一種です。
リボリータ(リボッリータ)とはどういう意味?
リボリータ(ribollita)とは “2度/何度も(ri) 、煮込まれた(bollita)” と言う意味のイタリア語。その名の通り作った翌日に再び煮込んで食べると、より味に深みが出て美味しくなる料理です。
ちなみに日本語ではリボリータとよく呼ばれますが、イタリア語の発音はリボッリータとなるんですよ。
リボリータに使われる材料は?
リボリータの主役、カーボロネロ!
リボリータに欠かせないのはカーボロネロというイタリア野菜。別名 黒キャベツと呼ばれるように黒っぽい緑をした結球しないタイプの少し苦みのあるキャベツです。
このカーボロネロはイタリアでも『煮込み時間は最低2時間』と言われるように、煮込めば煮込むほど味わい深く、美味しさが引き出される野菜。なのでリボリータはゆっくりと時間をかけて、そして愛情をたっぷり注ぐように作ると抜群に美味しくなる、まさに『イタリアのスローフード』の代表のような料理ですね。
とろみに欠かせない存在、カンネリーニ豆
カーボロネロに加えてこの料理に欠かせないのが、カンネリーニと言う白インゲン豆。
このインゲン豆をじっくり煮込むことでペースト状になり、とろみがついてとっても美味しくなるんです。リボッリータはミネストローネ(野菜の煮込み)の一種ですが、やはりこのインゲン豆のとろみがリボッリータの特徴。
またはこの下のレシピのようにカンネリーニ豆を予めペースト状にして加えるとよりとろみを感じるし、人によっては煮込んだ野菜も一緒にミキサーにかけることもあったりとイタリアにはいろんなレシピが存在します。
サボイキャベツ、ビエトレ、いろんな野菜をミックスして!
カーボロネロ、カンネリーニ豆に加えてよく使われるのが、ビエトレやサボイキャベツ などのイタリア野菜。
このビエトレ、日本ではスイスチャード(フダンソウ)と言われる野菜でほうれん草の仲間。ただほうれん草よりも甘味が強く香りも穏やかでくせがないんです。とは言っても手に入らなければ、無くても大丈夫ですが、こうして複数の野菜を組み合わせることでよりうま味が増しますよ。
サボイキャベツもリボッリータにはほぼ必ず加えられる野菜。カーボロネロのみで作るよりも甘味が増すのでイタリアではリボッリータによく使われるんですよ。
リボッリータのイタリア式食べ方って?
よーく煮込まれたこのリボッリータ、イタリア人の大好きな食べ方が、パンを浸して食べること。
野菜の旨味がギューっと詰まった美味しいスープをパンに染み込ませて食べる幸せと言ったら!
2日と言わず3日連続でも食べたい、とっても美味しいトスカーナのマンマの味です。
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リボリータの作り方・レシピ
材料 (4-5人分)
- カーボロネロ 500g
- サボイキャベツ 150g
- ビエトレ 300g
- 玉ねぎ 大1個
- 人参 2本
- ジャガイモ 2個
- セロリ 3本
- ニンニク 2辺
- 白インゲン豆(乾燥) 250g
- トマトピューレ 150㎖
- タイム(あれば) 少々
- EVオリーブオイル
- 塩
※リボッリータは少量でも作れますが、なるべくたっぷり作った方がより美味しくなりますよ!
作り方
(下準備)
- 白インゲン豆は一晩水に浸けておく
- 玉ねぎとニンニクはみじん切りに、ジャガイモはひと口大に、その他の野菜は1㎝程度の大きさに切っておく
1)白インゲン豆を柔らかくなるまで煮る。
2)豆の煮汁と豆の半量をブレンダ―にかける。残りの豆はとっておく。
3)玉ねぎ、人参、セロリ、タイム、ニンニクをオリーブオイルで弱火でじっくり炒める。
4)カーボロネロ、サボイキャベツ、ビエトラ、ジャガイモを加えてしんなりするまで炒める。
※野菜がいっぱいで鍋からあふれる場合は、野菜を加えてから蓋をし、数分蒸らしてカサを減らしてから炒めるとやりやすいですよ。
5)トマトピューレ、2のインゲン豆のピューレ、塩、胡椒を加えて最低2時間ほど弱火で煮込む。必要ならば水少々加える。
6)カーボロネロの色が深い緑色に変わり、茎もしっかり柔らかくなるまで煮込むこと!
7)残りの白いんげん豆を加えて20~30分ほど煮込んだら出来上がり。
一日置いて翌日に煮込みなおし、オリーブオイルを少したらして召し上がれ!
※水分が少なく焦げそうな場合は水少々かブイヨンを少し加えて温めなおして下さい。