秋の味覚の代表、栗とキノコ。
日本でも炊きこみご飯でこの二つの材料を合わせることがあるように、イタリアでもこの二つは相性がよい組み合わせ。
今日の一皿は栗とキノコのスープ。
イタリアの山岳部で栗とキノコが採れるところなら大抵このスープがあるんです。そのため地域や家庭によってそのレシピも様々。
また、こういった素朴なスープに麦類を入れて“食べるスープ”にするのはイタリアではよく見られる方法なんです。
今回はオルゾ(大麦)を使用したけれどほかの麦類でも美味しく出来ます。

またもう一つの主役、キノコは今回は乾燥ポルチーニ茸を使用。“キノコの王様” と呼ばれるようにその抜群の香りと食感が虜になるキノコです。この乾燥ポルチーニの戻し水は旨味と香りが詰まっているので濾してスープに加えること。
そしてほんの少しキュウリに似た香りがするボラージネと言う野菜を加えるのもこのスープの特徴。
このボラージネ、日本ではボリジと言う名でハーブとして知られる野草。その野性味あふれる香りがこのスープを一段と美味しくしてくれるんです。手に入らなければビエトラ(スイスチャード、フダンソウ)などでも代用OK。

このスープ、作っている最中からそれはそれはいい匂いがキッチンから漂ってくる。
ひと口食べれた瞬間から口いっぱいに広がる秋の香り。
イタリアのおいしい秋、どうぞ召し上がれ!
材料 (2-3人分)
- 生栗 300g(正味)
- 乾燥ポルチーニ茸 30g
- ボラージネ 200g
- 玉ねぎ ½個
- オルゾ 200g
- ニンニク 2片
- 水 1.2ℓ
- ぬるま湯(ポルチーニ茸の戻し用)250㎖
- 唐辛子 少々
- EVオリーブオイル
- 塩
作り方
(下準備)
- ボラージネは水で洗い1㎝程度に切る。
- 玉ねぎとニンニクはみじん切りにする。

1)乾燥ポルチーニを汚れがあれば乾いた布で軽くふき、ぬるま湯で20分ほどつけて戻しておく。※ポルチーニ茸は戻す前に水で洗わない。

2)玉ねぎとニンニクをオリーブオイルで弱火で数分炒める。

3)ボラージネを加えてしんなりするまで炒める。

4)栗とポルチーニ茸を加えて軽く炒める。

4)水1.2ℓとポルチーニ茸の戻し水を茶こし等で濾しながら加え、30分ほど煮る。

6)オルゾを水で軽くあらい水を切った後に鍋に加える。塩、唐辛子も加えて更に15-20分ほど煮たら出来上がり。