貧乏人のパスタ 基本の作り方

spaghetti alla poverella / 貧乏人のパスタ

ちょっとひどいネーミングなこのパスタ、、、一体どんなパスタ料理なのか?

「本場イタリアでは、どうやって作るの?」「名前の由来、歴史は?」

次から解説していきますね!

貧乏人のパスタとは?

spaghetti alla poverella / 貧乏人のパスタ
仕上げにパルミジャーノを、た~っぷり削るのがポイント!定番はパルミジャーノですが、ペコリーノ・ロマーノでも Good!

貧乏人のパスタとはイタリア語で、スパゲッティ・アッラ・ポベレッラ(SPAGHETTI ALLA POVERELLA)と呼ばれる、南イタリアのナポリ発祥のパスタ料理。ナポリの方言ではスパゲッティ・ド・プブリエル(spaghetti d’o puveriell)と呼ばれます。

その名の通り、ショートパスタではなく、スパゲッティで作るのが一般的です。

どんなパスタ料理かと言えば、茹でたスパゲッティに、目玉焼きとたっぷりのパルミジャーノを合わせただけの、とてもシンプルな一品。

シンプルですが、卵のボリューム感とパルミジャーノの旨味が合わさり、名前を裏切る美味しさのパスタです。

イタリアではチーズはとても身近な食材!

イタリアの家庭には、パスタ、卵、チーズ(パルミジャーノ)は大抵どこの家庭でもあるもの。この貧乏人のパスタは、家にあるものでパッと作れて美味しい、『イタリアの即席ごはん』といったところでしょうか。

パルミジャーノ・レッジャーノParmigiano Reggiano
仕上げにかけるパルミジャーノ・レッジャーノParmigiano Reggiano:旨味がとても強い、チーズの王様 と呼ばれるイタリアのチーズです。

イタリアの家庭には、これくらいの塊のパルミジャーノがあるのはごく普通のこと。他にもペコリーノ・ロマーノという羊のミルクで作るチーズをかけても美味しいですよ! (ペコリーノ・ロマーノは味、塩分とも強いチーズです。量には注意してください)。

イタリアで、『チーズがいかに身近な食材か』、このインスタグラムの投稿で想像してもらえるかな?

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貧乏人のパスタの名前の由来・歴史

卵にパルミジャーノやがたっぷりのこの一皿、日本では決して “貧乏な” パスタには見えませんよね。

このパスタが生まれたのは、戦後のイタリア。「少ない食材で、なんとか栄養とボリュームのあるものを」作ろとした人々が生み出した一皿なんです。

このように、貧しい人々が、手に入る少ない食材で作って食べていたのが『貧乏人のパスタ』の名前の由来。

肉料理などは高級品だった当時、人々は手に入りやすい卵と、チーズで作ったこんなパスタで空腹を満たしていたんですね。当時は高価なオリーブオイルではなく、スンニャ(SUGNA)と呼ばれる豚の脂を使っていたんですよ。

spaghetti alla poverella / 貧乏人のパスタ
卵を崩しながら食べるのが、最高。

貧乏人のパスタを愛した、“あるイタリア人”。

さて、この貧乏人のパスタ、発祥はイタリアのナポリですが、実は、イタリアではそれほど有名なパスタではありません。日本での方がむしろよく知られているパスタ料理なんです。というのも、日本は世界で見ても、かなり『卵好き』な国。 なるほど、この貧乏人のパスタが日本で好まれるのも、納得ですね。

では、イタリアで、この貧乏人のパスタを愛したのは、一体誰だったのでしょう?

答えは、エドゥアルド・デ・フィリッポ(EDUARDO DE FILIPPO)という、1930-60年代に活躍したナポリ出身の映画・舞台俳優。

彼がこのパスタを好んでよく食べていたおかげで、“貧乏人のパスタ” として今でも名前が残っているんですよ。

彼がいなかったら、今でも無名のパスタ料理だったかもしれないですね。

 

貧乏人のパスタの作り方・レシピ

材料 (1人分)

  • スパゲッティ 100g
  • 卵 2個
  • パルミジャーノ(or ペコリーノ・ロマーノ)お好きなだけ
  • ニンニク 1辺
  • EVオリーブオイル 適量
  • 塩 
  • 黒胡椒

※ここへベーコンやアスパラガスを加えても美味しいし、仕上げにボッタルガパウダーをかけても美味しいですよ!とてもシンプルなパスタなので、アレンジは自由自在!

作り方

spaghetti alla poverella / 貧乏人のパスタ

1)スパゲッティを茹で始める。パスタを茹でる湯の塩加減は少し強めの1.2%くらいが美味しく出来ますよ。

※ペコリーノ・ロマーノを使う場合は0.8~1%くらいの塩加減で。

spaghetti alla poverella / 貧乏人のパスタ

2)パスタを茹でている間に目玉焼きを作る。

フライパンにオリーブオイルを入れ、半分に切ったニンニクを加えて香りを出す。焦げる手前でニンニクを取り出しておく。

spaghetti alla poverella / 貧乏人のパスタ

3)ニンニクの香りが付いたオイルで目玉焼きを好みの固さまで焼く。焼けたら、目玉焼きの一つを取り出しておく。

オイルたっぷりだと白身の焦げ目がこんがりして美味しですよ!

spaghetti alla poverella / 貧乏人のパスタ

4)目玉焼きの一つを崩しながら、茹でたパスタ、ゆで汁少々と混ぜ合わせる。

仕上げにお皿に取っておいた目玉焼きを乗せ、黒胡椒、パルミジャーノをたっぷりおろしてボナペティート!

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