日本ではまだまだ馴染のないイタリア野菜、エンダイブ。
このエンダイブ(スカローラ)の美味しい食べ方について、本場イタリアより解説していきますね!
エンダイブ/スカローラとは? -味・旬・栄養素
エンダイブとは和名キクチシャ、にがチシャと呼ばれる地中海沿岸が原産のキク科の野菜。ラディッキオと同じくチコリの仲間でシャキシャキとした食感と独特の苦みが特徴です。イタリア語ではインディヴィア(indivia)と呼ばれ、どこのスーパーでも売っているとてもポピュラーな野菜です。
通常は収穫前に外側の葉で覆うようにして縛り、内側の葉に光を当てないようにして軟白栽培をするため、内側の葉は白っぽい色をしています。こうして光を当てないことで苦みを抑え、葉が柔らかくなるんです。
イタリアでは外側の緑の部分は加熱用に、中心部の白い部分は苦みが少なく柔らかいのでサラダ等の生食用に、と使い分けるのも一般的です。
エンダイブの種類
エンダイブには大きく分けて2種類あり、一つは上の写真のように細かい切れ込みが入ったタイプで主にサラダなど、生食に向いているタイプ、イタリアでは “縮れたエンダイブ” という意味のインディヴィア・リッチャ(indivia riccia)と呼ばれます。
もう一つは葉に切れ込みのないタイプのエンダイブでイタリアではスカローラ(scarola)とも呼ばれ、主に加熱調理して食されます。このスカローラは南イタリアのナポリでクリスマスイブに食べるピッツァ・ディ・スカローラ(スカローラのピッツァ)に使われる野菜としてよく知られています。
エンダイブの旬と栄養素
エンダイブの本来の旬は11月~3月頃の冬場ですが、現在のイタリアでは一年を通じて出回っています。
栄養素としてはカリウムや鉄分、葉酸などのビタミン、ミネラルが豊富。また食物繊維もレタスに比べて2倍ほど多く含まれています。
エンダイブ(スカローラ)の食べ方とレシピ集
エンダイブは白く柔らかい葉はサラダなどで生で食べても美味しいです。
外側の緑の色が濃い部分は苦みが強いので、下茹でしてから煮込んだり、炒めたりして食べます。炒めると水分が多く出ますので、一度さっと下茹でしてから炒めるのもおすすめです。
また加熱調理することで苦みも和らぎます。
イタリアでのスカローラ/エンダイブの代表的な食べ方の一つがこのストゥファータ。50秒の動画で解説しています。
エンダイブのレシピ集
エンダイブを使ったナポリの郷土料理。ナポリではクリスマスイブの伝統料理でもあります。オリーブ、アンチョビ、干しぶどうで炒めたエンダイブのフィリングがとっても美味しいんですよ!このフィリングだけ作ってもワインにぴったりの一品となります。
スカローラのピッツァのフィリングがこれ。エンダイブ、スカローラのどちらで作っても美味しいです。スカローラをさっと茹でてからアンチョビ、干しぶどう、オリーブ、ニンニクで炒め煮した料理。スカローラの苦み、アンチョビのうま味、干しぶどうの甘味の組み合わせが絶妙な南イタリアらしい一品です。