“イタリア マンマの手料理” の代表的な一皿、 ポルペッタ(ポルペッティ)。
意外にも、とってもシンプルで簡単なこの料理について、詳しく解説しますね!
※日本語ではよく、ポルペッティと呼ばれますが、正しいイタリア語はポルペッタ(POLPETTA )です。ただしイタリアでは、単数形のポルペッタよりも、複数形のポルペッテ(POLPETTE)の呼び名の方が一般的なんですよ。
ポルペッテ/ポルペッティとは?
ポルペッテ(polpette)とはイタリアの肉団子のこと。ポルペッテと言うと、マンマが作る定番料理 の中に必ず入るほど、イタリアではとてもポピュラーな料理です。
そもそもポルペッテとは “お団子、お団子状のもの” の事全体を指すのですが、やはりポルペッテと聞いてイタリア人が思い浮かべるのが、この牛ミンチのお団子をトマトソースで煮た一品。
イタリアのポルペッテは、日本のハンバーグのように炒め玉葱を加えたりせず とてもシンプルに牛ミンチ、パン、卵を基本に混ぜて焼くだけ。なのでとても簡単に出来るのも嬉しいですね。家庭によってはここへプロシュット・コットと呼ばれるハムを加えるバージョンも多いです。
ポルペッテ/ポルペッティを美味しく作るコツ
やわらかいポルペッテに仕上げるためには?
牛ミンチをメインにシンプルに作るこのポルペッテ、ふんわりと柔らかく仕上げるコツは、パンをしっかり混ぜ込むこと。私はいつも肉の重量に対して、20%ほどパンを加えます。
そしてやはり卵があるとフンワリ感はUPします。でも卵無しで、もっとシンプルに作る時もあるので、この辺はその時々の気分で変えたりします。
旨味UPの秘密の食材は?
このポルペッテに隠し味として加えるのは、パルミジャーノ。パルミジャーノはイタリアの家庭には欠かせない長期熟成の硬質チーズで、こうしていろいろな料理に使われます。すりおろしたパルミジャーノは、ポルペッテに “チーズ感を出す” というよりも、イタリアでは “うま味調味料として使う” 感覚なんですよ。
旨味を出すアイテムとしては、日本の鰹節のような役割ですよね。
パルミジャーノが無ければ、他の硬質タイプのチーズでも少し加えると、ポルペッテの美味しさが増すのでぜひ加えてみて下さい。
ポルペッテにはトマトソースが定番!
合わせるトマトソースは本当にシンプル。トマトピューレとニンニクにバジルのみ。ポルペッテ自体にしっかりと塩味をつけるので、塩も加えません。
食べてみるとわかるのだけれど、肉の味がしっかりとするポルペッテには、ごちゃごちゃ味付けをしたソースよりもこのシンプルなトマトソースがやはり一番美味しいなと感じます。
ポルペッテ/ポルペッティの作り方・レシピ
材料 4人分
ポルペッテ
- 牛ミンチ 350g
- シンプルなパン 80-100gほど(食パン1.5枚ほど) (固くなったパンの場合は水で柔らかくして絞る)
- 牛乳 50mlほど
- 卵 1個
- パルミジャーノのすりおろし 30-40g
- ナツメグパウダー ひとふり
- 塩 小さじ⅔
- (あれば)イタリアンパセリのみじん切りを加えても美味しいです
※卵無しで作る場合は、牛乳の量を100~150mlで調整して下さい。
トマトソース
- トマトピューレ 500ml
- ニンニク 1辺
- バジルの葉 適量
作り方 (動画版)
作り方(静止画版)
1)ボウルにポルペッテの材料すべてを入れて粘りが出るまで手でよく捏ねる。
2)手のひらでくるくると表面が滑らかになるように丸めて直径3㎝ほどのお団子状にする。
※この時に空気を抜くように手のひらで押しつぶしながら丸めて下さい。空気が入っていたり、表面に割れ目があると焼いている間に少し崩れてしまいます。
3)オリーブオイルをひいて熱したフライパンにポルペッテを入れてフライパンをゆすりながら全体に軽く焦げ目がつく様に焼く。
※フライパンをゆすっても転がらない頑固なポルペッテは手動で転がして全面を焼いて下さい。頑固な奴は必ずいます(笑)
4)トマトピューレとニンニクを加える。
※ニンニクはしっかり香りを出したければみじん切り、香りを穏やかにしたければ半分に切って包丁で押しつぶしたものを加えればOK。
5)バジルの葉も加えて蓋をし、火加減を落として15-20分ほど時々ソースを上からかけながら煮たら出来上がり!仕上げにさらにフレッシュバジルを彩りに飾っても『イタリア!』な感じになりますよ。