ピゼッリ(イタリアのグリーンピース)とトマトのいかにも “イタリアの家庭料理” な一品がこのパスタ。
こういうシンプルなパスタの美味しさの決め手は小手先のテクニックよりも何といっても素材。
とくにトマトソースのパスタにおいてはトマトの美味しさで全く別の料理になると言ってもいいほど重要。イタリア、特に南イタリアでは夏の間に採れたトマトで自家製のトマトピューレやトマトの瓶詰を作る家庭も多く、イタリアの家庭のガレージや倉庫にはこういった手作りのトマト瓶が山積みになっているのもごく普通の光景なんです。
そしてこのトマトソースに加えるグリーンピースがソースに甘味をプラスして酸味と甘みが絶妙な一品に。
ちなみにイタリアのグリーンピースはピゼッリと呼ばれ、甘味がとても強く、グリーンピース嫌いの人がいうような「パサパサしていて青臭い」という事がなくとても美味しいんです。
そしてこのソースの風味をUPする隠し味として加えるのがパプリカパウダー。
こうしてトマトソースの料理にパプリカやパプリカパウダーを加えるのは南イタリアのアブルッツォ州やバジリカータ州、カラブリア州の特徴で少し加えることで風味が増すので是非試してみてください。とは言っても入れすぎるとパプリカの香りが強く出てしまうのでほんの少し隠し味程度にすること。
シンプルなものほど美味しい。
そんな言葉が思わず出てくる一皿です。
アブルッツォ州ではほかにも魚介のトマト煮込みなどにパプリカを使います。このイカとジャガイモのトマト煮込みにもパプリカが使われるんですよ。
イタリア以外ではスペイン料理のタコとジャガイモのガリシヤ風にもパプリカパウダーが使われたりします。パプリカパウダーは常備しておくと結構便利なスパイスですよ。
グリーンピースのトマトソースパスタの作り方
材料 (4人分)
- 好みのパスタ 350g
- ピゼッリ(グリーンピース) 230g(今回は冷凍のものを使用してます)
- トマトピューレ 700㎖ (濃厚なタイプのピューレを使う場合は量を減らし、水少々を加えて下さい。トマト缶なら2缶分をブレンダーでピュレ状にするといいです)
- 玉ねぎ ½個 (小さければ1個)
- ニンニク 1片
- パプリカパウダー(スイートタイプ) 小さじ1
- EVオリーブオイル 約80㎖
- 塩 適量
作り方
1)フライパンにオリーブオイルとみじん切りにした玉ねぎを入れて弱火で玉ねぎに透明感が出るまでじっくりと炒める。
2)トマトピューレを加える。
3)ピゼッリ(グリーンピース)と塩少々を加える。
4)パプリカパウダーを加えてフライパンの蓋をし、弱火で20~25分ほど煮る。最後に塩で味を調える。
5)ゆでたパスタをよく混ぜて出来上がり!