じゃがいものニョッキで作るイタリアでの大定番、『ソレント風ニョッキ』。
このとっても美味しいニョッキについて、一体どんな料理なのか?どうやって作るのか?次から説明していきます。
ソレント風ニョッキとは?
ソレント風ニョッキとはじゃがいものニョッキをトマトソース、モッツァレラ、パルミジャーノと共にオーブンで焼き上げた料理。
イタリア語ではニョッキ・アッラ・ソレンティーナ(gnocchi alla sorrentina)と呼ばれ ナポリのあるカンパーニア州のソレント地方の郷土料理としてイタリアではよく知られています。
トマトソースと和えてからモッツァレラを加えて焼き上げるため、少しグラタン的な要素のあるニョッキ料理と言えるでしょう。
オーブン料理のため、表面の香ばしさやとろけるモッツァレラがこのソレント風ニョッキの特徴。そしてトマトの赤、モッツァレラの白、そしてバジルの緑がなんとも『イタリアらしい』一品ですよね。
“ソレント地方” と言われてもピンとこないかもしれませんが、あの超有名でドラマティックなナポリ民謡『帰れソレントへ』(パバロッティの美声で聴いてみたい方はこちら) の舞台なんです。レシピの下では同じくソレント半島の超有名リゾート地、『アマルフィ海岸』を旅した 時の様子を載せています。※ソレント半島の北側がソレント、南側がアマルフィなんですよ。
「こんなところの料理なんだ~!」
とぜひ彼の地に思いを馳せながら作ってみて下さいね!
ソレント風ニョッキの作り方
材料 (4人分)
※工程写真はこの倍量で作っています。
ニョッキ用
- じゃがいも 500ℊ
- 小麦粉 約150ℊ
- 塩 少々
- (新じゃがを使う場合や崩れが心配な場合)全卵 ½個 or 卵黄1個分
ソース用
- トマトピューレ 約300ml ※トマトピューレの濃さによって量は多少調整してください。
- モッツァレラ 150g
- パルミジャーノのすりおろし 50g
- ニンニク 1辺
- バジルの葉 数枚
- 塩 少々
- EVオリーブオイル 適量
作り方
じゃがいものニョッキ(市販のニョッキを使う場合は下のソース作りから始めて下さい)
1)ジャガイモは水で洗い、皮つき状態で水から茹でる。フォークを刺してすっとはいるなら茹でれたサイン。
2)ジャガイモの皮を火傷に注意しながら剝き、熱々のうちにマッシャーでつぶす。マッシャーが無ければフォークでもOKですが、塊が残りやすいので丁寧に潰して下さい。塊が多いと茹でる時にニョッキが崩れる原因となります。つぶしたジャガイモは作業台に移して粗熱や湯気を逃す。
3)粗熱が取れたら小麦粉と混ぜ合わせる。加える小麦粉の量はジャガイモの重量の30%を目安に生地がまとまり、成型できる程度の柔らかさに調整してください。小麦粉が多すぎると食感が重くなりますが、少なすぎても茹でる時にニョッキが崩れてしまいます。※卵を使う場合も溶き卵をここで加えて下さい。
4)耳たぶの固さ程度になったら一塊にし、打ち粉をまぶしておく。
5)包丁等で少量ずつとり棒状に手のひらで転がして延ばす。
6)指で真ん中を軽く押して手前にひいて成型する。
7)このようにくるんと丸くなるように。この形にするとソースがよく絡みます。難しければフォークで軽く押しつぶしてもOK。成型した後もニョッキ同士がくっつかないように打ち粉をしておく。
7 補足)イタリアではこうしてニョッキ板でも成型します。使い方は『本場イタリア式!ニョッキの作り方徹底解説』のページに動画を載せていますのでどうやって成型するのか見てみたい方はどうぞ!
トマトソース作りと仕上げ
1)モッツァレラは1㎝程度にスライスしてキッチンペーパーで挟む。ソースを作る間、そのまま置いておき水切りをする。20分ほど置いたら1-2㎝ほどに小さくちぎる。※モッツァレラは水分の多いフレッシュチーズでオーブンでそのまま焼くと水分がかなり出て仕上がりが水っぽくなってしまいます。なのでイタリアではこうして水切りしてから使うんですよ。
2)フライパンにオリーブオイルとみじん切りしたニンニク、塩少々を入れて温める。香りが出たらトマトピューレとバジルの葉を加えて蓋をし、弱火で30分ほど煮る。最後に味見をし、塩で味を調える。※トマトピューレの水分量で煮込み時間は調整してください。
3)沸騰した湯に塩を1%ほど加えてニョッキを茹でる。浮かんできたら茹でれたサイン、手作りのニョッキの場合、2分ほどで茹で上がります。
4)フライパンに茹でたニョッキの湯を切って入れ、馴染ませる程度に軽く混ぜる。
5)モッツァレラの半量、パルミジャーノのすりおろしの半量を入れて一混ぜする。
6)耐熱容器に5を入れて上から残りのモッツァレラとパルミジャーノをまんべんなく散らす。190℃のオーブンで20分ほど表面に軽く焦げ目がつくまで焼いたら出来上がり!焼き立てから数分置いてからの方が具が落ち着いて取り分け易いですよ。
ソレント風ニョッキにまつわる小話
ソレント半島ってどんなところ?
ソレントはソレント半島の北側に位置しますが、同じ半島を南側には世界中から観光客があつまる『アマルフィ海岸』となります。
このアマルフィを旅した時の様子をグルメレポ、イタリアの代表的なリキュールの一つ “リモンチェッロ”の工房やコラトゥーラ工房見学の様子などなど、食通の皆さん必見の情報とともにインスタグラムに載せていますのでどうぞ旅気分を味わって下さいね!