日本ではまだまだ無名のイタリア郷土菓子、カルテッラーテ。
カルテッラーテとはどんなお菓子? どうやって作るの?
次から解説していきますね!
カルテッラーテとは?
カルテッラーテ(cartellate)とは薄く延ばした生地を丸めて揚げ、ヴィンコット(モストコット)という葡萄やイチジクの濃縮液を絡めたお菓子。クリスマス期に作られるプーリア州の郷土菓子です。
独特の花の形のような成型は、一見難しそうですが実はとても簡単。細長い生地に小さな輪を作っていき、それをくるくると丸めていきます。と、文字で書いてもわかりにくいので、次のビデオを見てもらのが一番だと思います。
カルテッラーテの成型動画
カルテッラーテに欠かせないヴィンコット(モストコット)とは?
このカルテッラーテの一番の特徴は、ヴィンコットと呼ばれる果実の濃縮液にからめること。ヴィンコットとはイタリア語で “vincotto” と書くのですが、その意味は “煮たワイン”。
ですが、ヴィンコットはワインを煮たものではなく、葡萄の絞り汁をとろみと艶がでるまで長時間詰めた葡萄の濃縮液のこと。イタリアのワインの産地で昔からよく作られていた甘味料でこうしてお菓子作りに使われたりします。ヴィンコットは地域によってはモストコットとも呼ばれます。
また、ヴィンコットは葡萄ではなく、イチジクで作るヴィンコットもあり、これもプーリアのカルッテラーテにはよく使われます。
※ヴィンコットはアブルッツォ州やマルケ州では甘味料ではなくアルコールを含むデザートワインを指すこともあります。
【モストコット】味わい方とレシピ集のページではイタリア各地のいろんなモストコットを使ったお菓子やモストコットの使い方について解説しています。
カルテッラーテの作り方・レシピ
材料 約8個分
- 薄力粉 75g
- 強力粉 75g
- EVオリーブオイル 大さじ1.5杯
- 白ワイン 約50ml
- モストコット 約300ml
- 揚げ油 適量
※工程写真はこの倍量で作っています。
作り方
1)ボウルに小麦粉を入れ、オリーブオイルを加えてフォークでサクサクと混ぜる。
2)白ワインを少しずつ加えてフォークで混ぜる。ある程度混ざったらボウルの中でひとまとまりになるように捏ねる。
※白ワインの量は小麦粉によって必要な量が変わってきます。生地がべたつかずに捏ねれる量まで様子を見ながら加えて下さい。
3)生地を作業台に移して滑らかになるまで捏ねる。
4)生地を丸めてラップで包み、そのまま30分ほど休ませる。
5)生地を0.5㎜程度に薄く延ばして長さ60㎝、幅2㎝程のひも状にカットする。
※パスタマシンを使うとやりやすいですが、麺棒で伸ばしてももちろん大丈夫です。
6)生地を半分におり、輪っかを作るように成型していく。
※成型方法は上の動画をご覧ください。
7)6をくるくると丸めていく。
※生地が少し乾燥してくっつきにくい場合は接着部に少し水をつけて下さい。
8)小鍋にモストコットを入れて、一煮立ちさせる。
9)成型したカルッテラーテを揚げる。揚げたら油をよく切っておく。
10)揚げたカルッテラーテをモストコットに漬けて絡めて出来上がり! 少し冷ましてからさらにモストコットを垂らしても美味しいですよ。