イタリアではとてもメジャーな食材であるレンズ豆。
このレンズ豆で作るイタリア人にとっての comfort food であるこのスープについて、
本場イタリアより解説していきますね!
レンズ豆のスープとは?
日本ではあまり馴染みがないけれど、イタリアではとてもポピュラーな食材がこのレンズ豆。イタリア語ではレンティッキエ(lenticchie)と呼ばれ、一般的な豆類とことなり一晩水につけておく必要がないのですぐに調理できるのも便利な食材です。
レンズ豆は5mm程度の小さな円形の豆でこうしてスープにして食べるのがイタリアでの一番定番な食べ方。
スープと言っても水分は少なくレンズ豆の煮込み、といった方がいいかもしれませんね。でもイタリア語ではレンズ豆のスープ(ズッパ・ディ・レンティッキエ/zuppa di lenticchie)と呼ばれるんですよ。
イタリアではいつ食べるの?
このレンズ豆のスープは秋冬の寒い時期を中心に一年中食べられるのだけど、イタリアでは特に大晦日に食べるのが定番。
日本のおせちには子孫繁栄などいろいろと意味があるようにイタリアでもこのレンズ豆のスープには金運がよくなる、幸運を呼ぶという意味があるんです。
そういわれてみればレンズ豆はコインにも見えるし、数の多さは豊かさを表すというのはなるほどどこの国でも共通のものですね。
イタリアでは一年のうちで一番重要な日はもちろんクリスマスだけれど新年もお祝いします。大晦日の夜、このレンズ豆を食べた後にカウントダウンをし、新年があければスパークリングワインを開けてお祝いするのがイタリアでの典型的な新年のスタイル。そしてそれと同時に家の外では花火や爆竹がいろんなところで打ち上げられるなかなか騒々しい年明けなんですよ。
この冬、イタリア風に幸福祈願をレンズ豆のスープに込めてみる。
そんな新年はいかがでしょうか?
レンズ豆のスープの作り方・レシピ
材料 (4人分)
- レンズ豆 350g
- 人参 1本
- セロリ 1本
- 玉ねぎ ¹⁄2個
- ニンニク 1片
- ローズマリー 少々
- ローリエの葉 2枚ほど
- 水 約700-800㎖
- トマトピューレ 100ml
- EVオリーブオイル 適量
- 塩 少々
作り方
1) レンズ豆を水で洗い、水を切っておく。たまに小石が混ざってることもあるのでここで取り除いて下さい。
2)玉ねぎ、セロリ、人参、ニンニクをみじん切りにする。みじん切りにした野菜とローズマリー、ローリエの葉をたっぷりのオリーブオイルで弱火で玉ねぎに透明感が出るまでじっくりと炒める。
※こうして香味野菜をじっくり炒めて煮ることで、顆粒コンソメなどを使わなくても自然で美味しいスープとなります。
3)洗ったレンズ豆を加える。
4)水(具材がしっかりと浸かる量)、トマトピューレ、塩少々を入れて弱火で40分ほど煮る。
※慌てず、あせらず、じっくりと煮ることで豆が柔らかくなり野菜の旨みも引き出してぐっと美味しくなりますよ。急いで作ると深みのない味になってしまうので、優しいゆったりと気持ちで作って下さいね。
5)レンズ豆がスープを吸って柔らかくなり、このくらいの水分量になるまでじっくりと煮えたら塩で味を調えて出来上がり!仕上げにさらにオリーブオイルを一回しかけると美味しいですよ。