クルカ国立公園 -滝の流れを感じながら大人も子供に戻る場所-
これほど楽しいスイミングプールはあるだろうか?
と言っても人工のプールではない。
自然が生み出したもの。
クルカ(Krka)はクロアチアの中部に位置する国立公園。
プリトヴィッツェがあまりにも有名なのでその陰に隠れがちだけれどクルカの最大の魅力は
“滝を眺めながら泳げる” こと。
公園の遊歩道も2㎞ほどで1時間もあれば周れてしまう広さなので子連れには嬉しい。
6月だったためか観光客も少なく、ゆったりと散策出来る。
私達も “滝の流れを聴きながら水遊び”
と、行きたかったけども滝の迫力に泣き出してしまった娘。
なので水遊びは早々に切り上げてのんびりと公園散策に切り替えたのだった。
規模、見どころの多さにはプリトヴィッツェに劣るものの家族連れにはこのクルカの方が楽しめるかもしれない。
パグ島 -そこにあるのは白い大地、そしてブルー-
クロアチアとイタリアはアドリア海を挟んで向かい合っている。
しかしイタリア側のビーチは砂場の遠浅であるのに対してクロアチア側のビーチはごつごつとした岩場がほとんど。
このパグ島の大地もまた岩場だ。
石灰岩の白い、白い大地。
クロアチア本土からパグ島の南端へつながる橋を車で渡りながらその白い大地を窓を全開にして眺めていた。
橋を渡り切ったところで夫と、
「戻って写真を撮ろう!」
とわざわざUターンし、その景色にシャッターを切った。
辺りには何もない。
観光名所でもなんでもない場所だけれどあの不思議と心惹かれる白と青はこの旅一番の強い印象が残る。
このパグ島の白い大地は島の東側にのみ見られる。一方、島の内陸、西側は緑が多い。
東の海岸線はブーラ(bura)と呼ばれる北東から吹く強い風にさらされているため乾燥した砂漠のような大地になっているのだ。
そしてこのパグ島、実は島の北西部は夏のビーチパーティでも有名なのであるが、子連れの私達にナイトパーティは無縁だ。
パグ島の中心、パグの街を日中に散策してみた。
このパグ島の伝統工芸であるレース編みの博物館がある。そこでレースのイベントが開かれていたが街自体はとても小さく静かだ。
街歩き以外のこの島での過ごし方はもちろん海遊び。
透き通る水に岩場のビーチなので砂がベタつかなくていい。
そうそう、クロアチアのビーチでは大抵どこでも海遊び用のサンダルが売店にあった。
ごつごつとした岩場では裸足だと結構痛いので現地でこのサンダルを買って遊ぶのもいいかもしれない。
旅を終えて
ヨーロッパなんだけどヨーロッパでは無いような独特の雰囲気のあるクロアチア。
クロアチアと言うと特にピンとこないが旧ユーゴスラビアと聞くと戦争を思い浮かべる人も多いと思う。
ところが今のクロアチアは戦争があった国とは思えないほど穏やかだ。
そしてこの旅行記に実はまだ書いていない場所がある。
クロアチアを抜けてEU圏外のボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロの2か国もこの旅の途中に立ち寄っている。
その2か国についてはまた番外編として書いてみたいと思っている。
しかし今回はこの辺で、クロアチアン・ブルーを巡った旅を締めくくろう。
あの深い蒼にまた出会えることを願って。