ラグーソースはトマトを使った”赤い(ロッソ)”ソースが日本では一般的だけれど、パスタの本場イタリアでは実は “白い(ビアンコ)ラグーソース” もある。
このラム肉の白いラグーは昔から羊牧の盛んなイタリアのアブルッツォ州、特に山岳部のラクイラ周辺でよく見かけるラグー。
そして特にこの羊肉のラグーが美味しいのは仔羊の肉が出回る春。
臭みが少なく、肉質も柔らかい仔羊のラグーは本当に美味しい。
ちょっと余談だけれどイタリア料理でビアンコ(白い)という表現は、 “トマトを使わない” という意味としてよく使われる。白いラグーソースといってもホワイトソースのようなものではない。
そして今回このラム肉のラグーに合わせるの同じくアブルッツォ州のパスタ、キタッラ(chitarra)。
キタッラとは四角い木の枠に弦を張ったギターのような道具で作るスパゲッティのようなロングパスタで、アブルッツォ州のパスタと言えばこのキタッラというほどイタリアではよく知られたパスタ。
ラム肉の白いラグーにキタッラ。
どちらも日本では珍しいもの。
でもイタリアには、こんな美味しいものもあるんですよ。
ingredients (4人分)
キタッラ
- セモリナ粉 300g
- 卵 3個
- 塩 ひとつまみ
- EVオリーブオイル 少々
ラグーソース
- ラム肉 400g
- 人参 2本
- セロリ 1本
- 玉ねぎ 1個
- ニンニク 1片
- ローリエの葉 数枚
- ローズマリー 少々
- クローブ 2-3個
- 赤ワイン 150ml
- EVオリーブオイル
- 塩
how to cook
キタッラ
1)ボウルに粉と卵、塩を入れてオリーブオイルを一回り加える。フォークで卵を崩しながらセモリナ粉と混ぜ合わせる。ある程度混ざったら手で一塊になるまで捏ねる。水分が足りなければ水少々を足す。
※水を足すときは少量ずつ様子を見ながら入れて下さい。ボソボソとして捏ねにくい、くらいの状態で止めておかないと生地を休めた後に、緩くなり過ぎてコシの無いパスタになっていしまします。
2)生地を打ち粉(分量外)をした台に移し、滑らかになるまで力強く捏ねる。最初はなかなかまとまりにくいですが次第に滑らかになってきます。
3)ボウルに生地を入れて濡れ布巾を被せて30~1時間ほど休ませる。夏場は冷蔵庫でそれ以外の季節は常温で大丈夫です。
4)生地を軽く押し広げて8等分にし、丸める。
5)打ち粉をして厚さ2㎜、13㎝×20㎝ほどの長方形に成型する。
6)キタッラの上に生地を乗せて打ち粉をまぶし、麺棒で押し切るようにカットする。カットしたパスタはくっつかないように打ち粉をしておく。
ラグーソース
1)玉ねぎ、人参、セロリ、ニンニクはみじん切りにする。フライパンにたっぷりのオリーブオイルとみじん切りにした野菜、ローリエの葉、ローズマリーを入れて10分ほど弱火で炒める。
2)ラム肉は骨を取り除いて1㎝以下の角切りにする。
3)フライパンにラム肉とクローブを加えて強火にする。
4)赤ワインを加えて強火にし、アルコールを飛ばす。塩少々を加えて蓋をし弱火で40分ほど煮る。途中で必要ならば水を少々たす。
仕上げ
キタッラは沸騰した湯に塩を加えて3-4分ほど茹でる。茹であがったら湯を切ってラグーソースのフライパンに加え、ソースとよく混ぜ合わせてからお皿にもる。