日本には豆ごはんのようなイタリアのリージ・エ・ビージ。
どんな料理なの? どうやって作るの?
次から詳しく解説していきますね!
リージ・エ・ビージとは?
リージ・エ・ビージ(risi e bisi)とはグリーンピースとお米で作るリゾット(リゾットとは作り方が異なるので、ミネストラと言った方が正しいかな?)で北イタリアのヴェネト州の郷土料理。フレッシュなグリーンピースを使って作る、春を感じる一皿です。
イタリア語でお米はリーゾ(riso)、そしてグリーンピースはピセッリ(piselli)。これがヴェネトの方言ではお米がリージになり、グリーンピースがビージになる。つまりリージ・エ・ビージとは そのまま “お米とグリーンピース” という意味なんです。
このリージ・エ・ビージの作り方の特徴はグリーンピースのさやを出汁とりに利用すること。こうしてさやを利用することでグリーンピースの香りと味を存分に味わうことが出来ます。
リージ・エ・ビージに使われるお米とグリーンピース
ヴェネト州でもこのリージ・エ・ビージがよく食べられるのはヴィチェンツァ周辺。このヴィチェンツァは昔からお米とグリーンピースの栽培に適した土地と気候なんです。
リージ・エ・ビージに使われるお米はヴィアローネ・ナーノ(vialone nano)という品種の小粒で水分をよく吸収するお米。とくにこのヴィチェンツァ県のグルモロ・デッレ・アッバデッセ(Grumolo delle Abbadesse)のお米は高品質で知られています。とは言ってもなかなか手に入らないのでその場合は日本のお米でもOK。
そしてもう一つの主役であるグリーンピースの有名産地も同じくヴィチェンツァ県のルミニャーノ(Lumignano)エリア。甘味が強い早生タイプのグリーンピースで知られ、ここでは毎年春にグリーンピースのお祭りも開かれるんですよ。
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さて、このリージ・エ・ビージ、作り方は至って簡単でグリーンピースとお米をブイヨンで煮るだけ。
今回はグリーンピースの甘味をストレートに味わいたかったのであえてシンプルにしたけれど、好みでパンチェッタ(ベーコン)を加えるのも美味しいです。
日本でも春から初夏にかけて出回るフレッシュなグリーンピース。
こんな “イタリア版豆ごはん” で旬の香りを味わってみるのもいいかもしれませんね。
リージ・エ・ビージの作り方
材料 (4人分)
- グリーンピース 正味 300g
- お米 350g
- 玉ねぎ ½個
- 好みでパンチェッタ(ベーコン)
- ブイヨン 約2ℓ (グリーンピースのさや、玉ねぎ、人参、セロリ等を適当に)
- EVオリーブオイル 適量
- グラーナパダーノ(or パルミジャーノ) 少々
- 塩 少々
- 黒コショウ 少々
作り方
1)鍋に水2.3ℓ程度と洗ったグリーンピースのさや、玉ねぎ、セロリ、人参、塩少々を適当に入れて始めは中火で煮立ったら火加減を弱めて20~30分ほど煮てブイヨンを作る。
2)鍋にオリーブオイルと玉ねぎのみじん切りを入れて玉ねぎがしんなりするまで炒める。ここでバターやパンチェッタ(ベーコン)を好みで入れても美味しいです。
3)さやから出してさっと洗ったグリーンピースとブイヨン少々を加えて10-15分ほど煮る。
4)お米と残りのブイヨンの8割ほどを加えて15分ほど(お米に火が通るまで)煮る。塩で味を調える。ブイヨンの量は仕上がりが少しスープっぽくなる程度に調整してください。仕上げにグラーナパダーノ(or パルミジャーノ)と胡椒をかけて出来上がり!