南イタリアのシチリアは美味しものの宝庫。
このシチリアの代表的なパスタの一つである鰯とフェンネルのシチリア風パスタについて、
次から解説していきますね!
鰯とフェンネルのシチリア風パスタとは?
鰯とフェンネルのシチリア風パスタとはイタリア語でパスタ・コン・レ・サルデ(pasta con le sarde)と呼ばれるシチリアの郷土料理。シチリアの方言のパスタ・キ・サルディ(pasta ch’i sardi)の名前でも知られています。
どんな一品かと言えば 鰯とフェンネルの葉にアンチョビ、干しぶどう、サフランを加えるとても “シチリアらしい” 組み合わせのパスタ料理。
“イワシに干しぶどう” というのは少し以外に思われるかもしれまんせんが、実はとても美味しいんですよ。同じくイワシと干しぶどうのシチリア料理と言えば、イワシのベッカフィーコも有名な一品です。
さて、このパスタにはたくさんのフェンネルの葉を使うのですが、フェンネルの葉は魚の臭み消しと香りづけにイタリアではよく使われるハーブ。
南イタリアでは、小さな可愛らしい花をつけた野生のフェンネルを野原でよくみかけ、近くを通るとふわっととてもよい香りがふわりと漂ってくるんですよ。
シチリアに昔から豊富にあったイワシで作るこの一品。もともとはクチーナ・ポーヴェラ(cucina povera)、『貧しい料理』と呼ばれるものですが、食材の独創的なミックスから生まれる味わいは、食べた人を虜にする美味しさですよ!
鰯とフェンネルのシチリア風パスタの作り方
材料 (4人分)
- ブカティーニ (or スパゲッティ) 360g
- 鰯 600g (正味約350g)
- ※フェンネルの葉 正味50g
- オイル漬けのアンチョビ 4切れほど
- 玉葱 小1個
- 干しぶどう 1握りほど
- 松の実 大さじ2ほど
- サフランパウダー 一袋(0.15g)
- EVオリーブオイル 適量
- 塩 少々
※ここでは茎を除いた柔らかい葉の部分のみ使用しているので少量ですが、野生のものや茎付きのものはイタリアで一般的には300gほど使用します。
作り方
1)鰯は頭、内臓、ヒレを取り除き開いて水でよく洗う。キッチンペーパーで水気をよくふき、適当な大きさに切る。
2)沸騰した湯に塩を加えてフェンネルの葉を茹でる。柔らかい葉ならさっと茹でる程度でOK、太く大きな葉(茎)は柔らかくなるまで茹でる。茹でたら軽く絞ってみじん切りにする。※このフェンネルのゆで汁で後でパスタを茹でるので捨てずにおいておきます。
3)フライパンにたっぷりのオリーブオイル、みじん切りにした玉ねぎ、アンチョビを入れて弱火で玉ねぎに透明感が出るまで炒める。
4)鰯を加えて弱火で軽く炒める。
5)サフランパウダーをフェンネルのゆで汁100mlほどで溶かして加える。
6)みじん切りにしたフェンネル、干しぶどう、松の実も加えてすべての具が馴染むように数分煮る。その感に2のフェンネルのゆで汁でパスタを茹でてソースと和えたら出来上がり!仕上げに炒ったパン粉をまぶしても美味しいですよ!
同じく鰯と干しぶどうの組み合わせに、オレンジで香りづけをするのが特徴です。
作り方や は鰯のベッカフィーコのページにベッカフィーコにまつわる “ちょっと面白い歴史” と共に紹介しています!