カブとイタリアンパセリ、そしてお米が主役のほっとするミネストラが今日の一皿。
このシンプルな “イタリア版七草粥” のようなミネストラは北イタリアのロンバルディア州の昔ながらの家庭料理。イタリア語ではお米、蕪、パセリという意味のリズ・ラーパ・エルブリン(ris rapa erburin)と呼ばれます。ちなみにリズはロンバルディア州の方言でお米、エルブリンはイタリアンパセリの事。
こういうお米を使った料理は日本ではリゾットと呼ばれる事が多いけれど、たっぷりのブロード(ブイヨン)でお米を煮るいわゆる日本のおかゆのような作り方はイタリアではリゾットではなく通常はミネストラと呼ばれます。またミネストラに使うお米はリゾット用の大粒で固いお米ではなく、日本米のように粒の小さなお米で作られるので材料の面からも日本でも作りやすい一品。
今回使った蕪はミラノ蕪と呼ばれる皮が紫色のカブで日本の白い蕪よりも香りも味も強いタイプですが、もちろん日本のカブで作っても美味しいです。
そしてこういう優しい味わいのミネストラには時間があるのであれば、ぜひ手作りのブイヨンを。とは言っても肉のブイヨンではなく野菜のブイヨンなのでそんなに難しいものでもないんですよ。手作りのブイヨンならではの角のない味わいはこういうミネストラにしっくりときます。
本格的な肉のブイヨン、野菜のブイヨンの作り方はブイヨンの作り方作り方と保存方法のページに詳しく書いてあります
大量に作って保存も出来るので一度手作りに挑戦してみるのもいいかもしれませんね。意外と簡単に出来ますよ!
そして仕上げには少しのコクを出すためのパルミジャーノとイタリアンパセリをバサッと加える。
こうしてパセリを最後に入れるとパセリのフレッシュな香りがより感じられます。
日本の七草粥を思わせるようなシンプルで優しい味わいのこのミネストラ。
食べるとなんだかほっとする、そんな北イタリアのcomfort food です。
カブとイタリアンパセリとお米のミネストラ(リズ・ラーパ・エルブリン)の作り方
材料 (2-3人分)
- 野菜のブイヨン 約2ℓ
- お米 250g
- 蕪 4個
- すりおろしたパルミジャーノ 30g
- イタリアンパセリ 少々
- 塩 適量
野菜のブイヨン用(ブイヨンから作る場合)
- 水 2ℓ
- 人参 2本
- セロリ 1本
- ジャガイモ 1個
- 玉ねぎ ½個
- ポロ葱 ½個
- イタリアンパセリ 数本
- ローリエの葉 2枚
- 塩 少々
※ブイヨンの材料は上記のものでなくても家にある他の野菜や野菜くずなどでも適当で大丈夫です。
作り方
1)(ブイヨンから作る場合)鍋に水と大き目に切った野菜、塩少々を入れて火にかける。煮立つまで中火、煮立ってからは弱火から中火で30-40分ほど煮る。野菜を取り除いて塩で味を調えたらブイヨンの出来上がり。
2)皮を剥いてひと口大に切った蕪をブイヨンで15分ほど煮る。
3)水でサッと洗ったお米を加えてお米に火が通るまで時々かき混ぜながら煮る。塩で味を調える。
4)お米が煮えたら火を止めて仕上げにみじん切りにしたイタリアンパセリとパルミジャーノを加え、一混ぜしたら出来上がり!食べる時にオリーブオイルを少しかけても美味しいですよ。