日本では聞きなれない野菜、カルドン。
イタリア語ではカルド(cardo)と呼ばれるアーティチョークの仲間で、秋から冬にかけてイタリアのメルカートに出回る季節の食材。アーティチョークの香りに少しセロリに似た食感がとても美味しい野菜です。
そしてカルドンの中でもこのカルド・ゴッボ(cardo gobbo)は北イタリアのピエモンテ州のニッツァ・モンフェラートの特産品でカルドンの中でも唯一生で食べられる珍しい品種。その繊細な香りや味わいは一度食べると虜になる美味しさです。

カルド・ゴッボは秋の初めに盛土をし光を当てないように栽培するため普通のカルドンが緑色をしているのに対して写真のように白っぽい色なのが特徴。またその軟白栽培のおかげで苦み少なく、食感も柔らかくなります。
ちなみにゴッボ(gobbo)とは“背の曲がった” という意味。盛土の中で光を求めて成長するためこのように曲がった形になります。
このカルド・ゴッボにアンチョビソースを合わせたのが今日の一皿。
カルド・ゴッボはピエモンテの郷土料理であるバーニャ・カウダには欠かせない野菜でその二つの組み合わせから思いついた料理。繊細な味わいのカルド・ゴッボにアンチョビソースというのは非常によく合うし、なんとも言えない美味しさがあるんです。
秋のピエモンテは美味しいものの宝庫。
そんなピエモンテの秋の香りをお届けします。
カルド・ゴッボのアンチョビソース煮の作り方
材料 (4人分)
- カルド・ゴッボ 700g
- 塩漬けアンチョビ 3匹分 (オイル漬けなら5-6切れ)
- ニンニク 1片
- バター ひとかけ
- EVオリーブオイル 適量
- 塩 少々
作り方
- カルド・ゴッボは両端のトゲと表面のすじを取り、5-6㎝ほどの長さに切る。
- 沸騰した湯で6-7分ほど茹でる。茹でたら湯を切っておく。
- フライパンにたっぷりのオリーブオイル、みじん切りにしたニンニク、アンチョビを入れて弱火で香りが立つまで温める。カルド・ゴッボと少量の水を入れて蓋をし10-15分ほど時々混ぜながら煮る。必要ならば塩で味を調える。仕上げにバターを落として出来上がり!