イタリア好きの人ならタラッリと聞くとあのグリッシーニを輪っかにしたようなものを思い浮かべますよね。
実はイタリアにはそれだけじゃない、いろんなタラッリがあるんです。
このサン・ビアージョのタラッリとは一体どんなもの?
次から詳しく解説していきますね!
サン・ビアージョのタラッリとは?
2月3日は日本では節分だけれど、イタリアでは聖ビアージョ(San Biagio)の日。この日にはイタリア各地ではいろいろなお菓子が食べられ、例えばミラノで聖ビアージョの日に食べられるのはクリスマスのお菓子として有名なパネットーネ。(とは言え、現在のミラノではこの風習はあまり見られなくなりました)
ちなみに日本でも節分の翌日は立春だけれど、イタリアでもこの聖ビアージョの日から冬が徐々に終わっていくとされるんです。
このタラッリは南イタリアのアブルッツォ州のペスカーラ周辺で聖ビアージョの日に食べられるお菓子。菓子パンのようにふわふわのものからビスコッティのようなタイプのものまで家庭によってバリエーションは様々ですが、共通している点はイタリア語でタラッリと呼ばれるこのドーナツ状の形とレモンと甘い香りが特徴のアニスシードを使うこと。
このドーナツ状の形は喉の守護聖人である聖ビアージョにちなんでのどの形を表しているそう。またバターではなくオリーブオイルを使うのも南イタリアのお菓子の特徴。
今回のレシピはイースト発酵させた少し甘目の生地なのでおやつにも朝食にもぴったりです。
日本とイタリア、遠く離れた2国だけれど、2月3日が季節の変わり目でありその日をお祝いするという共通点。
ちょっと面白いですよね。
サン・ビアージョのタラッリの作り方
材料 (12個分)
- 強力粉 250g
- 薄力粉 250g
- 卵 1個
- 砂糖 100g
- 牛乳 200ml
- EVオリーブオイル 80ml
- ドライイースト 10g ※ここではイタリアで一般的な生イーストを25g使用しています
- アニスシード 大さじ1
- レモンの皮のすりおろし 1個分
- 塩 ふたつまみほど
※小麦粉は実際はイタリアの00粉(たんぱく質含有量9%)を500g使用しています。
作り方
1)ボウルに卵、砂糖、オリーブオイルを入れてフォークでよく混ぜる。
2) 牛乳、アニスシード、レモンの皮のすりおろし、塩を加えてさらによく混ぜる。※アニスシードはパウダー状のものでもいいです。
3) 強力粉、薄力粉、ドライイーストを混ぜたものをじょじょに加えその都度フォークで混ぜる。
4) ボウルの中である程度生地がまとまるまで捏ねたら作業台に移して滑らかになるまでよく捏ねる。
5) ボウルに生地を丸めてもどし、ラップをしてそのまま温かい場所で2倍ほどに膨らむまで発酵させる。温かい場所に置いて2時間ほどはかかります。
6) 発酵が終わったら生地をスケッパーか包丁でグッと押し切るようにして12等分にする。
7) 棒状に伸ばして輪っか状にする。
8) オーブンシートをひいた天板に並べて温かいところで2次発酵させる。
9) 2倍ほどの大きさになったら190℃に予熱したオーブンで10-12分ほど焼く。