秋になると食べたくなるものの一つ、栗。
イタリアでも秋になると街角で売られる焼き栗が秋の風物詩でもあったりするんですよ。
今日の一皿はこの栗を使ったミルクミネストラ。
栗の甘味とミルクの優しい味わいのこの一皿は、イタリア版のミルク粥。
北イタリアのピエモンテ州やロンバルディア州ではお馴染みの料理で食べるとどこかほっとする、秋のcomfort food といったところでしょうか。
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もともとは農家の質素な一品だったミルク粥。ここへ栗を加えたのがこの料理で、味付けを塩味から砂糖やはちみつにかえてシナモンで香りづけすれば寒い時期のおやつにもなります。
日本語では“リゾット”と呼んた方がイメージがわくかもしれないけれど、イタリアではこの一皿はミネストラ(野菜や穀物の煮込み)。
お米を軽く炒めてからブロード(ブイヨン)で煮るリゾットに対し、このミネストラはお米を炒めずにミルクと水で煮る作り方。使うお米もリゾット 用の大粒のものより、日本米のような小粒のもので作るのがミネストラには美味しいし一般的。
なので日本でも作りやすい一品かもしれないですね。
味付けも塩のみ、栗とミルクと最後に加えるバターだけのとてもシンプルなこのミネストラ。
肌寒い季節に美味しい、こんな優く温かな “イタリアの秋” をお届けします。
栗とお米のミルクミネストラの作り方・レシピ
材料 (4人分)
- 生栗 500g(正味約350g)
- 米 300g
- 牛乳 350㎖
- 水 約350-550㎖
- バター ひとかけ(約10-20g)
- 塩
- (あれば)ローリエの葉数枚(栗を茹でる時用)
作り方
1)生栗は水でざっと洗う。鍋にたっぷりの水(500gの栗なら1.5ℓほど)と栗、香りづけのローリエの葉、塩小さじ1程を入れて火にかける。小粒なら30分ほど大粒なら60分ほど、栗に火が通るまで茹でる。茹であがったらざるで湯をきり、皮をむく。※写真はイタリアの小粒の栗ですが日本の大粒の栗なら50-60分のゆで時間が目安です。
2)鍋に牛乳と水350㎖ほどを入れて火にかけ、沸騰直前まで温まったら剥いた栗、米、塩少々を入れて弱めの中火で20分ほど(お米に火が通るまで)時々かき混ぜながら煮る。必要ならば途中でさらに水200㎖ほどを少しずつ足す。お米に火が通ったら塩で味を調えてバターを溶かして出来上がり!