このお菓子のことを知ってる人はかなりのイタリア通と言えるでしょう、フェッラッテッレ。
「一体どんなお菓子なの?」 「どうやって作るの?」
次から詳しく解説していきますね!
フェッラテッレ (ピッツェッレ/ネーオレ)とは?
フェッラテッレ(ferratelle)とはワッフルメーカーのような器具に卵、小麦粉、オリーブオイルに砂糖をベースにレモンの皮で香りづけした生地を流して焼き上げたイタリアのアブルッツォ州の郷土菓子。ワッフルクッキーと言えばどんなお菓子か想像しやすいかもしれませんね。
焼きたてはさっくり、そして時間が経つと少ししっとりとした食感が美味しく、そのまま食べたりジャムやカスタードを挟んで食べたりもします。
作り方も下記のレシピにあるように本当に簡単。少ない材料でパッと作れるのでアブルッツォでは “おばあちゃんの作るお煎餅” といったような存在の素朴なおやつなんですよ。
このフェッラテッレは同じアブルッツォ州内でも地域によって呼び名が変わり、ピッツェッレ(pizzelle)やネーオレ(neole)といった名前でも呼ばれます。
形も円形や長方形のものなどいろいろありますが、いずれも生地は南イタリアらしくバターではなくオリーブオイルを使い、レモンの皮で香りづけをするのが特徴。地域によってはここへアニスシードを加えたりもします。
フェラテッレ作りに欠かせない器具 “ル・フェール(フェッロ)”
フェッラテッレ作りに欠かせない道具がこのフェッロ。アブルッツォの方言ではル・フェール(lu ferr)と呼ばれます。イタリア語でフェッロ(ferro)とはそもそも “鉄” という意味ですが、この器具のこともフェッロと言います。文字通り鉄でてきた器具のため、持つとずっしりとした重みがあります。
アブルッツォ州のメルカート(市場)ではいろんなデザインのフェッロが売られているのをよく見かけるんですよ。
フェッロの使い方と手入れ方法
鉄でできたこのフェッロは錆びやすいため、手入れ方法は水で洗わずに乾いた布で汚れをふき取るようにします。
また最初に使う時にはオリーブオイルを軽くぬってから火にかけ温め、オイルを馴染ませてから使用します。
フェッロにまつわる小話
昔のアブルッツォでは裕福な家は職人たちにそれぞれのイニシャルや家のシンボルなどをデザインしたフェッロをオーダーメイドしていたそう。
また女性達の嫁入り道具の一つがこのフェッロだったんですよ。
フェッラテッレ/ピッツェッレの作り方
材料 (約12枚分)
- 薄力粉 120g
- 卵 2個
- 砂糖 60g
- EVオリーブオイル 25ml (大さじ2杯弱)
- レモンの皮のすりおろし ½個ほど
作り方
1)ボウルに卵と砂糖を入れて混ぜる。オリーブオイルを少しずつ加えて泡だて器でよく混ぜる。
2)レモンの皮をすりおろして加える。
3)薄力粉を少しずつ加えて泡だて器で滑らかになるように混ぜる。
4)このような感じで泡立て器ですくうとヒラヒラと落ちる感じになったらOK。
5)熱したフェッロに生地をスプーン一杯ほどすくって入れ、閉じる。30-40秒ほど焼く。※火加減はお手持ちのフェッロによって調整してください。
6)フェッロを閉じたままひっくり返しもう片面も30-40秒ほど焼いたら出来上がり
※1 画像引用詳細:引用サイト アブルッツォ州 – Wikipedia TUBS – 投稿者自身による作品 このSVG 地図には、次の地図から取得または適用された要素が含まれています: Italy location map.svg (〜によって NordNordWest)., CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=14512463による